米国の内視鏡装置 マーケットトレンド

カプセル内視鏡は、医療従事者にハンズフリーで高精度の画像診断手段を提供し、小腸を非外傷的に検査できることから、全国で広く使用されている。カプセル内視鏡は、患者が従来の大腸内視鏡検査を拒否する場合、大腸内視鏡検査の禁忌に直面する場合、または大腸内視鏡検査が不完全な場合に有利である。カプセル内視鏡検査では、小型カメラを搭載した錠剤サイズのカプセルが食道内壁の状態をとらえる。この技術は、消化管障害の評価やいくつかの手術で使用されるようになり、勢いを増した。したがって、米国では低侵襲手術への嗜好が高まっており、予測期間中にカプセル内視鏡セグメントの成長を押し上げると期待されている

さらに、カプセル内視鏡検査は、小腸損傷、クローン病、不明瞭な腸出血などの検出に広く使用されている。その結果、国内におけるこのような疾患の有病率の増加が、診断および治療処置のためのカプセル内視鏡の採用を後押しする可能性が高い。例えば、2020年1月に発表されたAlatab社の研究では、米国におけるクローン病の有病率は人口10万人当たり252～439例であることが判明している。カプセル内視鏡検査は、適切な診断がつかない小腸疾患患者にとって大きなメリットがある

また、このカプセル内視鏡は費用対効果が高く、米国での製品発売が伸びていることから需要が高まっている。例えば、2021年11月、Medtronic plcは、米国食品医薬品局（FDA）が遠隔内視鏡検査のためのPillCam Small Bowel 3システムの510(k)許可を与えたと発表した。PillCam Small Bowel 3システムは、カプセル内にカメラを搭載し、小腸内を移動するカプセルの速度に応じて2～6フレーム/秒（fps）のフレームレートで画像を撮影する

このため、このような内視鏡の市場投入は、同分野の成長に大きく貢献すると予想される