マーケットトレンド の 米国の肥料 産業
作物の種類別では、畑作物が最大のセグメントである。
- 畑作物は、2021年に同国の全農地面積の78.0%以上を占めており、米国の肥料市場で大きなシェアを示している。
- 園芸作物の生産は主に10州で行われており、2019年の米国園芸作物販売全体の66.0%を占めた。園芸作物では慣行肥料が最大のシェアを占め、2021年の市場シェアは58.5%、次いで特殊肥料が41.4%であった。慣行肥料のシェアが高いのは、農家による適応性が高く、特殊肥料に比べて価格が安いためである。
- リン酸肥料とカリ肥料の需要が高いのは、過去10年間に国内で果物や野菜の消費が増加したためである。窒素肥料は、米国ではトウモロコシや小麦などの穀物の生産が盛んなため、肥料市場で最大のシェアを占めている。
- 窒素肥料の施用量は穀物の収穫量に比例する。米国農務省によると、同国は農地を拡大してトウモロコシを9,400万エーカー、大豆を8,500万エーカー作付けした結果、2021年には窒素肥料の消費量が増え、同国の国内作物生産を支えている。
- 米国の人口は急速に増加しており、2020年には3億3,000万人に達し、食糧需要の増加に拍車をかけている。したがって、増加する人口に食糧を供給するために農業生産性を高める必要がある。世界銀行によると、2018年の米国の耕地面積(国土面積に占める割合)は約17.2%だった。