マーケットトレンド の 英国の建設 産業
建設業のGVA増加が市場を牽引
英国は、建設市場において確固たる競争力を持っている。英国は建築、デザイン、エンジニアリングの分野で世界トップクラスの専門知識を有し、英国企業は建築物の持続可能性ソリューションで業界をリードしている
世界経済の変化は、英国に新たなチャンスをもたらしている。政府は、英国企業の成長と、復興促進のための世界規模での競争への意欲、信頼、推進力を支援する。このアジェンダには、計画制度の改革、重要なインフラ・プロジェクトの資金調達の確保、Funding for Lending SchemeやHelp-to-Buy Equity Loan Schemeのような重要なイニシアティブを通じた住宅市場の支援が含まれる
英国国家統計局によると、2023年第1四半期における英国の建設部門の粗付加価値額(GVA)は376億3,000万ポンド(475億5,000万米ドル)だった。この部門のGVAは、COVID-19の流行により2020年第2四半期には200億GBP(256億米ドル)まで落ち込み、この10年間で最低を記録した。英国の建設部門の全産業の中で、民間住宅が最も儲かっていた
英国建設市場で民間住宅が最大のシェアを占める
英国の建設市場で最も大きなシェアを占めているのは民間住宅である。とはいえ、英国国家統計局のデータによると、住宅と非住宅の修繕・メンテナンスを合わせた2022年の建設生産高は、ほぼ39%に達した。過去数年間、インフラの生産量は増加し、商業ビルの建設を上回った
イングランドでは、民間賃貸住宅の世帯数が徐々に増加している。業界の専門家によると、2023年の民間賃貸世帯の割合は18.8%で、約460万世帯が民間賃貸であると推定されている。また、英国では住宅の平均価格が著しく上昇している
英国国家統計局によると、2023年1月までの12ヵ月間の民間賃貸価格は4.4%上昇し、2022年12月までの12ヵ月間の4.2%から上昇した。2023年1月までの12ヵ月間、年間民間賃貸価格はウェールズで3.9%、イングランドで4.3%、スコットランドで4.5%上昇した。イングランドでは、2023年1月までの12ヶ月間で民間賃貸価格の年間変動率が最も高かったのはイースト・ミッドランズで5.0%、最も低かったのはウエスト・ミッドランズで3.9%であった。また、2023年1月までの12ヶ月間におけるロンドンの民間賃貸価格の年間変動率は4.3%であった