マーケットトレンド の タイの太陽エネルギー 産業
太陽光発電(PV)セグメントが市場を支配する見込み
- 太陽電池モジュールのコスト低下と、発電や給湯など様々な用途に対応できる汎用性の高さから、予測期間中は太陽光発電分野が大きな市場シェアを占めるとみられる。
- 国際再生可能エネルギー機関(IRENA)によると、2019年から2023年にかけて、タイの太陽光発電(PV)設置容量は2979MWから3181MWに増加し、この期間の成長率は6.78%であった。さらに、タイでは政府主導による太陽光発電の増加や太陽光発電コストの低下により、太陽光発電分野は大幅な成長が見込まれている。
- 近年、タイでは太陽光発電プロジェクトが大幅に増加している。こうしたイニシアチブは、自然エネルギーに対する政府の野心的なコミットメントと一致しており、2037年までに発電ミックスに占める割合を従来の20%から50%に引き上げるという目標を掲げている。
- 例えば、2024年10月、トータルエナジーENEOSは、S. Kijchai Enterpriseとの2件目のプロジェクトとして、タイで1.8MWpの浮体式太陽光発電システムを完成させた。3,000枚以上のモジュールを搭載したこのシステムは、年間2,650MWhを発電し、1,125トンのCO2排出量を削減する。このプロジェクトは、TotalEnergies ENEOS社が長期PPAの下で出資・運営している。
- さらに2024年5月、ガルフ・エナジー・デベロップメント・プライベート・リミテッドは、タイ発電公社(EGAT)と25年間の長期売電契約(PPA)を締結し、合計1,353MWの太陽光発電所25カ所を建設した。エネルギー規制委員会による大規模な自然エネルギー計画の一環であるこれらのプロジェクトは、固定価格買取制度の適用を受け、2024年から2029年の間に商業運転を開始する予定で、費用対効果の高い電力ソリューションを提供する。
- こうした動きから、タイでは予測期間中、太陽光発電分野が圧倒的な市場シェアを占めると予想される。