マーケットトレンド の タンザニア カシューナッツ 産業
政府支援の増加と生産量の増加が市場を牽引
カシューナッツはタンザニアでは換金作物として主に栽培されている。カシューナッツは品質が高く、実が大きいため、国内だけでなく国際市場でも高値で取引されている。輸出されるカシューナッツの高値は、国の外貨の 10~15%を生み出す。そのため、タンザニア政府は生産量を増やすために有利な政策を打ち出している。そのひとつが、加工業者が農家から直接購入できるようにする取り組みを通じて、地元カシューナッツ加工業者が個人としても集団としても成長し、生産能力を高め、持続可能になるよう支援することである。こうした取り組みを実施することで、政府は2025年までに国内のカシューナッツ生産量を3倍の100万トンにすることを目指している。FAOによると、生産量は2019年の225,106トンから2020年には232,681トンに増加する
タンザニアはアフリカにおける主要なカシューナッツ生産国のひとつである。タンザニアの主なカシューナッツ生産地域には、ムトワラ、リンディ、ルヴマ、タンガがある。これらの地域のうち、ムトワラとリンディ地域は国内のカシューナッツ生産量の87%以上を占めている。タンザニア・カシューナッツ委員会(Cashewnut Board of Tanzania)によると、タンザニアには、生産量を拡大し、国内加工カシューナッツの量を現在の10%以上に増やし、副産物を利用しながら付加価値をつける可能性がかなりあるという。従って、増産能力は予測期間中の市場成長を押し上げると予想される