マーケットトレンド の 潜水艦推進システム 産業
予測期間中、軍事セグメントが市場を支配すると予測される
政治的緊張の高まりや国境を越えた領土問題は、哨戒艦、フリゲート、潜水艦などの海軍艦艇の調達による海軍艦隊の近代化への投資を強化している。水中戦や監視の需要が高まっているため、潜水艦の調達が続いている。また、旧世代の潜水艦の老朽化により、より優れた戦闘システム技術やステルス能力を備えた新世代の潜水艦に置き換える近代化計画が進められている。例えば、インド海軍は、カルバリ級非核攻撃型潜水艦を、2023年頃に予定されている最初のアップグレードの際に、DRDOが開発した国産の空気独立推進(AIP)技術で改修する計画である。AIPへのアップグレードにより、潜水艦はより長期間潜水できるようになり、従来の潜水艦よりも静粛性が高まるため、プラットフォームはよりステルス化する
世界の海軍は、自国の潜水艦建造能力が向上するまで、外国から中古潜水艦をリースすることも検討している。オーストラリア、インド、日本などの国々は、外国から中古潜水艦をリースすることを検討している。このような調達は、予測期間中に新しい潜水艦推進システムの需要を促進すると予想される。現在、既存の潜水艦推進システムをAIPシステムに置き換える各国の計画は、市場の成長をさらに促進すると予想される
アジア太平洋地域は予測期間中に急成長を遂げる
アジア太平洋諸国の海軍は、海軍力を強化するため、急速に艦隊を拡大し、近代化プログラムを実施している。南シナ海とインド洋でこの地域のさまざまな国の間で続いている領有権問題と、軍事費の増大が、海軍能力への投資の主な推進力となっている。中国海軍は大規模な艦隊拡張を進めており、2022年までにフリゲート艦と潜水艦の数で中国がロシアを抜いて世界最大の海軍になると予測されている
さらに、この地域の国々は、自国の製造能力を推進しようと努力している。例えばインドは、中国がインド洋での存在感を増していることから、インド洋を中心とした海洋能力の強化に注力している。2023年5月、インド海軍の6隻目にして最後のカルバリ級潜水艦「ヴァグシェールが海上試験を開始し、来年初頭には部隊に就役する見込みだ。また、国防研究開発機構(DRDO)は現在、インド海軍の潜水艦向けに燃料電池ベースの空気独立推進(AIP)システムを開発している。このような開発により、この地域市場の成長見通しは、世界レベルよりもはるかに高いペースで強化されると予想される