マーケットトレンド の スポーツ・レジャー用品 産業
政府の好意的な取り組みによるスポーツ参加率の向上
- 世界的に、健康的なライフスタイルを採用する人口の割合が大幅に増加しており、健康維持への嗜好が消費者の様々なスポーツ活動への熱中度を高めている。アスレジャーのトレンドに伴い、消費者はさまざまなスポーツ・レジャー用品、特にボールスポーツをますます求めるようになっている。
- 例えば、国家体育総局(中国)によると、2021年12月現在、中国全土に約248万面の球技用コートがある。数ではバスケットボールコートが100万面以上で第1位、次いで卓球コート、バドミントンコートとなっている。
- さらに、スポーツ参加率の向上を意図した各国政府の取り組みが活発化していることも、ここ数年の市場牽引に重要な役割を果たしている。例えば、2020年にオーストラリア政府は、今後2年間(2021年と2022年)にアスリートに5,060万米ドルを投資する計画を発表した。
- 同様に、NITI Aayogによると、インド政府は近年、Khelo IndiaやTOPSスキームなど、地方に重点を置いたスポーツ国家としてのインドを建設するためのイニシアチブをいくつかとっている。このような取り組みにより、より多くの人々が様々なアウトドアスポーツに興じるようになり、ひいてはスポーツ用品の売上が増加することが期待される。
欧州が市場で大きなシェアを占める
- 欧州は、同地域で見られる浸透したスポーツ環境と莫大なアスリート参加率により、大きな市場シェアを占めている。イギリスのような国々は、スポーツへの関心の多様性で注目されている。ラグビー・ユニオン、ゴルフ、サッカー、テニスは、この地域で最も人気のあるスポーツのひとつである。
- 例えば、デイビッド・ランゲによれば、2021年、イングランドでは毎週、成人男性の約40.7%、女性の約31.7%がスポーツに参加している。スポーツ参加とは別に、良好な気象条件(降雪)は、ウィンタースポーツに興じる世界各地からの観光客を惹きつける。これは、スキーやスノーボードなどの用具やスポーツ衣料品の販売に携わるメーカーにとって大きなチャンスであり、同地域の市場成長を促進すると期待されている。
- この競争の激しい市場で持続的に成長するために、主要企業は継続的に新しいスポーツ・レジャー用品を導入し、革新的な取り組みを行い、価格、機能性、サイズ、重量、販売後のサービスで差別化を図っている。例えば、2022年7月、アシックスはランニングシューズ「GEL-KAYANO 29の発売を発表した。同社は、アシックスの高度な技術により、最新のGEL-KAYANO 29は従来品より約10g1軽量化されたとしている。また、アッパーのミッドソールレイヤーにFF BLAST PLUSクッショニングを追加することで、一歩一歩がよりエネルギッシュな走りを提供するとしている。このようなメーカーによる革新的な提案は、売上をさらに押し上げ、市場の成長にプラスの影響を与えると予想される。