マーケットトレンド の 大豆誘導体 産業
植物性プロテインの需要増
消費者の嗜好は、より持続可能なライフスタイルを重視し、動物性タンパク質への依存を減らす、より栄養価の高い食事へとシフトしている。Veganzの調査によると、ヨーロッパ人の23%がフレキシタリアンである。この23%のうち、大半(57%)はベジタリアンになりたいと考えており、8%はビーガン食の採用を希望している。国レベルでは、フレキシタリアン食を好む主なヨーロッパ諸国は、オーストリア(31.8%)、ドイツ(30%)、ポルトガル(28.6%)で、主な推進力は健康と持続可能性である。伝統的な動物性食品から、最適な食生活の選択肢としてのオーガニック食品や植物性食品へのシフトは、大豆派生物市場に世界的な道を開いている。近年、植物由来の食品・飲料に対する消費者の受容が高まったのは、利用可能な製品 の幅が広がったこと、植物性タンパク質における製品開発と技術革新が強化されたこと、利用しやすい代 替食品や代替食品が増えたことが要因である。例えば、植物性食品協会(Plant-based Foods Association)とグッドフード研究所(The Good Food Institute, Washington)のデータによると、米国の植物性食品の小売売上高は2020年に27%成長し、市場価値は70億米ドルに達した
北米が世界市場を牽引
北米は世界有数の大豆生産国であり、輸出国でもある。北米における大豆タンパク質原料の原動力となっているのは、食品消費パターンや食品要件の変化、タンパク質源のベジタリアン製品への傾斜である。さらに、大豆栄養研究所(Soy Nutrition Institute)が発表したデータによると、米国は世界の全大豆の約3分の1を生産しており、ブラジルとアルゼンチンが僅差で続いている。このような要因が、同国における大豆原料のさらなる生産の可能性を高めている。大豆タンパクをベースにした製品、特に大豆を使った飲料の生産は、健康食品業界で急成長している