マーケットトレンド の 韓国のLNGバンカリング 産業
今後のプロジェクトが市場を牽引する見通し
- 韓国は海洋燃料として液化天然ガスの利用を推進しており、2018年には世界最大のLNG燃料ばら積み船「Ilshin Green Irisを建造した。
- 2018年、韓国の国営LNG輸入業者である韓国ガス公社(KOGAS)は、LNGバンカリング・インフラに約8億9,000万米ドルを投資する計画があると発表した。同社は2020年にLNGバンカリング事業を開始する予定で、韓国南部に新たなLNGバンカリング施設を建設する計画だ。
- 2019年、KOGASは天然ガス容量と関連インフラを拡大するため、2025年までに約90億米ドルを投資する計画があると発表した。同社はまた、LNGバンカリング事業と水素燃料自動車に約10億米ドルの投資を見込んでいる。
- 韓国ライン社は、韓国向けに18000立方メートルのLNGバンカリング船を建造している。この船は2022年初頭に引き渡される予定で、シェルに長期傭船される予定である。
- さらに韓国通商産業エネルギー省(MOTIE)は、洋上でLNGを直接供給できる7500立方メートルのLNGバンカリング船の建造を支援する計画だ。この船は2022年までに引き渡される予定である。
- したがって、韓国のLNGバンカリング市場は、今後のプロジェクトのおかげで、今後数年間はプラスになると推定される。
LNG輸入の増加が市場を牽引しそうだ
- 世界第3位のLNG輸入国である韓国は、2019年のLNG輸入量が7.6%減少し、556億立方メートルに達した。しかし、2019年末からマークされるLNG価格の低下は、海洋産業における燃料としてのLNGの需要を高める可能性が高い。
- 韓国は発電と暖房用に大量のLNGを輸入している。同国にLNGバンカリング施設が追加されることで、同国の輸入量が増加し、交渉上の地位が強化される可能性が高い。
- さらに、国際海事機関(IMO)が採択した硫黄酸化物(SOx)排出に関する規制強化は、2020年以降のLNG輸入に好影響を与えると予想される。
- 韓国は天然ガス需要を満たすために船舶によるLNG輸入のみに依存しているため、LNG輸入の増加は予測期間中、韓国のLNGバンカリング市場を牽引すると思われる。