マーケットトレンド の 中南米のスマートメーター 産業
ユーティリティ効率の向上が市場を牽引
- この地域の多くの発展途上国は、経済活動の活発化によってエネルギー消費率が大幅に上昇し、エネルギー効率の問題に直面している。また、これらの国々は炭素排出量の大半を占めている。そのため、この地域の各国政府は、再生可能エネルギー源に注目し、スマートメータリングシステムやその他の技術を導入して既存のネットワークの効率を高めることで、排出量を減らすことに注力している。
- エネルギー効率を高めるため、この地域の主要国はすでに規制を設けており、他の国もこれに追随している。この地域のこうした動きは、企業や家庭にエネルギー効率化ソリューションの採用を迫っている。
- さらに、国連の気候目標や関連するエネルギー効率対策に後押しされ、スマートメーターの採用は大きく伸びると予想される。スマート・ガスメーターはガス暖房システムの燃料消費削減に役立ち、間接的に完全自動化送電網の成長に影響を与える。このような傾向は、世界中でスマートメーターの普及を促進すると予想される。
- スマートグリッドとスマートメータリングシステムの導入は、産業界におけるエネルギー浪費を抑制するソリューションを提供する。スマート・メーター・システムの導入により、エネルギー供給会社は、送電網の複数の地点でスマート・メーター・システムを採用することで、電力使用量を継続的に監視できるようになる。
ブラジルがガスメーター市場の主要シェアを占める
- ブラジル政府は、スマートグリッド開発のために約2億米ドルの資金提供を発表した。また、2021年までに国全体にスマートメーターを配備する計画も発表した。前述の要因は、ブラジルが再生可能エネルギー発電に力を入れていることと相まって、ブラジルのスマートガスメーター市場の推進要因として作用すると予想される。
- ブラジルで天然ガスのニーズが高まり、パイプラインの建設が進む中、公益事業部門は現在、さまざまな事業でスマート・ガス・メーターを実現するため、モノのインターネットの利点を活用している。スマート・ガス・メーター・システムは最も望ましい選択肢となり、現在では請求の正確性、リアルタイムのデータ監視、顧客サービスの向上を実現している。
- ANPブラジルによると、ブラジルの天然ガス生産量は2018年に約410億立方メートルに達し、同国での生産量が合計210億立方メートルだった2009年と比較して93%以上増加した。BPとEIAの統計によると、ブラジルは世界のバイオ燃料生産量の約24.1%を占めている。したがって、ブラジルはバイオ燃料生産量の上位3カ国に入る。
- スマート・ガス・メーター市場は、ブラジルのスマート・メーター産業全体にとって有利な分野として機能しており、最近、この地域のバイオ燃料と天然ガス部門全体への堅調な製品展開によって、前例のない利益がもたらされた。加えて、スマート・ガス・メーターのコンセプトは現在、サンパウロ、リオデジャネイロ、パラナ、アマゾナスなどブラジルの6つの州に導入されており、地元のプロバイダーが参加しているため、市場の成長を後押ししている。
- エネルは、その進出地域でスマートシティの実績を積み上げてきた。ラテンアメリカ地域全体のスマートシティプロジェクトの中には、300の自治体からなるブラジルのRede Cidade Digitalのように、ブロードバンドを一般市民が利用できるように努めているものもある。