マーケットトレンド の 南米の低カロリー甘味料 産業
政府規制の増加が低カロリー甘味料市場を牽引
飲料分野は、南米、特にブラジルにおける低カロリー甘味料の最も有望な応用分野である。ここ数年、ブラジルは飲料分野で貿易黒字を目の当たりにしている。2016年にブラジル共和国大統領が可決した法令によると、飲料メーカーはステビアと砂糖を組み合わせて使用できるようになった。これは、カロリーや糖分の摂取量を管理する必要がある消費者に、低カロリーの飲料製品を提供するのに役立った
それまでは、ブラジルの飲料メーカーは、砂糖と低カロリーまたはカロリーゼロの甘味料を組み合わせて低カロリー飲料を作ることは許されていなかった。そのため、カロリーと糖分の摂取量を管理したいと考える消費者に、低カロリー飲料を提供することが制限されていた
また、コロンビア政府とコロンビア食品業界は2020年3月、国内で販売される不健康な飲食料品に義務付けられる視覚的警告栄養表示について合意した。このため、消費者は健康的な食品と不健康な食品を明確に区別できるようになり、低カロリー甘味料の消費拡大が期待される
アルゼンチンにおけるステビアなど低カロリー甘味料の用途拡大
アルゼンチンではここ数年、過体重と肥満の割合が著しく増加している。食事指導では、エネルギー摂取量、特に砂糖からの摂取量の削減が推奨されている
アルゼンチンにおけるグローバル・ステビア・インスティテュートの調査によると、回答者は天然甘味料を好み、中でもステビアが上位に挙げられている。10代の子供がいる世帯では、食事からの糖分摂取を減らすためにステビアを使用した食品や飲料の購入意向がより強く示された。この要因は、アルゼンチンにおける低カロリー甘味料を牽引すると予想される
ステビア需要の高まりを考慮し、アルゼンチン政府も同国におけるステビア供給源の活用に取り組んでいる。アルゼンチン政府は、ポサダス工業団地にある精巧な宣教師生物製品(Biomiel)工場で、輸出用だけでなく国内市場向けの非常に高品質のステビアを生産するための精巧な計画を立てている