マーケットトレンド の 南米飼料プレミックス 産業
配合飼料生産の伸び
食肉と乳製品の工業生産の増加による畜産業からの高品質配合飼料への需要が、配合飼料と飼料添加物の消費量増加の引き金となっている。 国連食糧農業機関(FAO)によると、2017年の同地域の畜産頭数は3億5,817万頭で、2018年には3億5,861万頭に増加した。この人口増加が飼料需要を生み出している。オールテックの飼料調査によると、2019年のアルゼンチンの配合飼料生産量は2,100万トンで、そのうちブロイラー用飼料が550万トン、牛肉用飼料が510万トンであった。さらにブラジルの配合飼料生産量は7,000万トンで、そのうちブロイラー用飼料は3,210万トンであった。大規模な生産者や食肉メーカーは、動物への安定した栄養供給を確保し、生産と成績を向上させるために、添加物のプレミックスを使用している。このように、飼料と飼料添加物に対する需要の増加が、飼料用プレミックス市場を牽引している

ブラジルが市場を独占
国内需要と輸出市場に対応するために食肉生産能力を高める必要性が、同国の飼料産業を後押ししている。ブラジルは主要な食肉輸出国のひとつであるため、飼料用プレミックス市場は食肉需要の増加とともに成長すると予想される。ITC Tradeによると、2016年にブラジルが輸出した牛肉は35億8,760万米ドルを占め、2019年には56億1,076万米ドルに達すると大幅に増加している。ブラジルの主な輸出先は中国、香港、エジプトで、2019年のシェアは47.7%、13.1%、8.2%である。このように、輸出市場の機会増加に伴い、国内の生産は増加しており、これが調査期間中の飼料用プレミックス市場を牽引している。このため、大手企業は同国への投資を増やしている。例えば、2016年6月にMiXscience社はブラジルの飼料添加物・プレミックスプレーヤーであるSalus Group社と戦略的提携を結んだ。この提携は、同社が飼料添加物ポートフォリオとプレミックスの研究開発を改善するのに役立つだろう
