マーケットトレンド の 南米油脂 産業
パーム油が同地域の市場成長を促進しそうだ
持続可能なパーム油に関する円卓会議(Roundtable on Sustainable Palm Oil)の認証を取得することで、パーム油が南米の他の地域でその支配力を強め、コロンビアやエクアドルといった国々が持続可能なパーム油生産に傾いている。パーム油はこの地域で広く利用されているため、より多くのメーカーが地元ビジネスを拡大し、パーム油の海外取引に関与しようとしている。パーム油はトランス脂肪酸の含有量が少なく、価格も安いことから人気を集めている。さらに、パーム油は菜種油、大豆油、ひまわり油に比べて価格競争力が非常に高い。また、パーム油とパーム核油は、幼い家畜に与える代用乳のバター脂肪の代替としても使用され、精製されたパーム油は、マーガリン、製菓製品、チョコレート、アイスクリームのような様々な製品にテクスチャーと味を提供する。ほとんどの先進工業地域では、バイオ燃料の需要が増加しており、それがパーム油の需要を押し上げている
ブラジルが最大のセグメントを占める
ブラジルは世界有数の大豆油糧生産国であり、輸出国でもある。世界最大の大豆消費国である中国への主要な大豆供給国であり、その大豆購入量の85%を占めている。2020年には世界第2位の大豆油輸出国となり、1,414.5千トンをインド、中国、バングラデシュをはじめとする世界市場に出荷した。さらに、化粧品用途の進歩が、同国の植物油需要増加の道を開いた。例えば、2020年、カーギルはウルトラオイルの原料カテゴリーを発表した。この製品群は、植物油の自然な特性と、同社の脂質技術と理解を組み合わせることによって作り出された。海外市場に加え、ブラジル国内での消費拡大も大豆農業の拡大を後押ししている。工業分野での大豆油の使用量は、バイオディーゼル合成の主原料としての使用により、過去10年間で着実に増加している