マーケットトレンド の 南米農薬 産業
農業セクターの成長
近年、昆虫や害虫、植物に寄生する線虫は、作物保護剤のような農薬に対して絶大な耐性を持つようになった。ブラジルとアルゼンチンは、世界で最も急成長している2つの農薬市場である。この地域では有機農業が年々増加しており、アルゼンチンが市場で大きなシェアを占め、ウルグアイ、ブラジルがそれに続いている。アルゼンチンの農業の重要な部分は垂直統合システムで組織されており、有機農業は国中で見られる。国際有機農業運動連盟(IFOAM)アメリカ・ラティーナは、南米における持続可能な農業と食料安全保障の取り組みにおいて重要な役割を果たしている。有機農地の増加に伴い、同地域では生物農薬の需要も増加すると予想される。対象となる害虫の特異性は限られているものの、より健康的な未来のために持続可能な農業を後押しする多くの機会を産業界に提供している。微生物農薬は、生物や有効成分だけでなく、宿主、適用される環境、生産と防除の経済性など、それぞれに特徴がある。これらの国々で成長を牽引している主な作物は大豆とトウモロコシである。急増する人口を養いながら、成長する中間層の進化する多様な食生活のニーズを満たす持続可能な方法を見つけることは、南米が活用できる機会である。したがって、農薬の供給はこの地域で重要な役割を果たしている

ブラジルが市場を独占
ブラジルは経済成長著しい国のひとつであり、世界最大の農作物保護市場である。同国における作物保護市場の急成長は、トウモロコシと大豆の輸出需要の増加によりこれらの作物の作付面積が増加し、作物保護製品の使用量が増加したことに起因している。ブラジルではアジア型さび病の攻撃が増加しているため、2016年には殺菌剤が最も多く販売された。殺虫剤の違法取引のため、このカテゴリーは2016年に前年比で売上が減少した。ブラジルは世界中から農薬を輸入しており、ブラジルの農薬輸出国のトップは中国である。中国に続いて、米国、インド、アルゼンチンなどが続く
主要企業がブラジル農薬市場の大半を占め、シンジェンタがブラジルでの農薬販売をリードしている。バイエルとBASFが2位と3位を占めている。シンジェンタのVipteraにより、ブラジルのトウモロコシ保護市場への参入が増加した。拡大する人口による国内食料消費の増加により、生産される作物とそれに関連する投入資材が増加する。高付加価値種子技術の採用と、保険として購入される関連種子保護剤製品の増加
