マーケットトレンド の 南米農業用トラクター 産業
農業労働コストの上昇が市場を牽引
農業労働コストは、単純な需給経済学を考慮すると、その国の総人口に占める農業従事者の割合と直接的な関係があり、それによってこの地域の農業用トラクター市場に影響を与える。平均すると、ブラジルやアルゼンチンなどの新興国は、農業に依存する人口の割合が高い。しかし、毎年多くの人々が都市部に移住するため、その割合は時間の経過とともに減少している。その結果、ブラジルで農業に従事する人口の割合は、2016年の45.12%から2018年には43.86%に減少した。農業労働力の減少により、農業労働コストは上昇している。したがって、予測期間中、農業用トラクターの需要が増加すると予想される
ブラジル - 南米最大のトラクター市場
ブラジルは2019年、南米最大のトラクター市場となった。ブラジル農務省によると、同国では農家の約50%が500エーカー以上を所有している。手作業による耕作、収穫、その他の作業は実現不可能で時間がかかると指摘されており、そのため、コスト、正確さ、労働力不足などの課題に対処するため、トラクターや機械に対する需要が強まっている。全国自動車製造業者協会(ANFAVEA)によると、同国におけるトラクターの販売台数は、2018年1月の1,180台に対し、2019年1月は2,025台を記録し、前年同月比71.6%増となったが、2019年2月は1,194台に減少した。 各社は、ブラジルの農場に適したHPレンジの新シリーズのトラクターを革新するため、研究開発に投資しており、同国のトラクター市場全体をさらに牽引することが期待される