マーケットトレンド の 南アフリカの穀物 産業
穀物の地域間貿易が市場を牽引
南アフリカはアフリカにおけるトウモロコシの主要輸出国のひとつである。大麦、ソルガム、米は、同国で栽培されている他の主要な穀物作物の一部である。ホワイトコーンとイエローコーンは、同国で広く栽培されている2種類のトウモロコシである。国際貿易センターの統計によると、2020年の同国からのトウモロコシ輸出総量は250万トンで、2018年は220万トンだった。ジンバブエ、韓国、ボツワナ、台北中国が南アフリカのトウモロコシの主要輸入国である。南アフリカはトウモロコシの純輸出国であるが、小麦の消費は他国に大きく依存している
南アフリカは小麦の輸入をポーランド、ロシア連邦、リトアニア、ドイツに依存している。南アフリカ政府が他のアフリカ諸国と結んでいる自由貿易協定は、同地域における穀物の成長を促進している。政府はまた、欧州諸国との経済連携協定(EPA)のような協定を結び、他地域での存在感を高めている。最近、米国穀物協会は南アフリカにチームを派遣し、同国におけるトウモロコシなどの穀物の生産条件を分析した。米国農務省の農産物貿易促進プログラムは、輸出業者の機会を拡大するため、より広範で2年間の取り組みを開始する資金を採用した
生産性向上のための農業における先端技術の導入
国内の穀物を含む様々な農産物の需要は、食糧安全保障に対する需要の高まりにより増加している。また、農家による農業機械や農薬分野への投資も盛んである。このような農家による農業投入物市場への生産的投資は、農業セクターを牽引すると推定される
データツール、リモートセンシング、センサー、ドローンの使用など、農業におけるデジタル化はすでに国内で始まっており、生産性を高めながら生産コストを削減するのに役立っている。精密農業をリードするハードウェア・ソフトウェア・ソリューションであるSupPlantは、人工知能とクラウドベースのテクノロジーを使用し、南アフリカの農家を作物収量の増加と水使用量の削減という2つの目標で支援している
さらに、農林水産大臣もアグリテックを農法に統合する必要性を説いている。2021年の一般教書演説の中で、政府は、主に農業分野において、輸入への依存度を20%削減することに重点を置くとも述べている。この目標を達成するため、アグリテック・ソリューションを農業に統合し、効率を高めることが注目されている