マーケットトレンド の サワー種 産業
パンとバンズの消費増がサワードウ需要を後押し
健康志向の消費者は、通常のパンに比べて消化がよく、グリセミック指数が低いなど、その健康上の利点に惹かれて、ますますサワードウに注目している。サワードウの発酵プロセスは、グルテンを分解するだけでなく、タンパク質の消化性を高める。サワードウの独特の風味は、その酸味とモチモチとした食感が特徴で、パンとバンズの市場で一線を画している。市販のイーストとは異なり、自然な発酵により、再現が困難な味が生み出されるため、高級バーガーバンズやグルメパンに使われるようになった
さらに、職人気質のベーカリーは、最高級のサワードウ・スターターや発酵済み生地を求め、パンの選択肢を広げている。このため、ライ麦、マルチグレイン、スペルトベースのサワードウなど、ニッチな品種が急増している。その結果、職人技を駆使したサワードウパンとバンズの市場は拡大する。例えば、2023年3月、英国を拠点とする外食卸売業者のブレイクス・グループ(Brakes Group)は、同社の「ラ・ブーランジェリー(La Boulangerie)ブランドで職人技を駆使したサワードウパンの新シリーズを発売した
レストランでは、サンドイッチ、ハンバーガー、サイドディッシュなどにサワードウブレッドを利用するケースが増えており、消費者によりヘルシーで高級な代替品を提供している。この傾向は、消費者が独特の風味、クリーンラベルの原材料、職人技を駆使した製品を求めていることから、今後も続くと予想される。レストラン、カフェ、ホテルのようなビジネスが高品質で職人的なパン製品をますます求めるようになっているため、このような戦略的な取り組みがサワードウ市場を推進する可能性が高い