マーケットトレンド の ロシア連邦電力EPC 産業
市場を支配する火力発電プロジェクト
- 2019年、ロシア政府はクラスノダール発電所の3つの発電ユニット(それぞれ150MW)の近代化を承認した。ユニットは2022年から2024年に試運転が予定されている。
- 2019年、RusHydroはサハリン島で石炭火力発電Sakhalinskaya GRES-2を開始した。同発電所の容量は120MWで、廃炉が予定されていたサハリンスカヤGRESに取って代わるものである。
- 2019年現在、ロシアには建設中の原子炉が4基、計画中の原子炉が24基、提案段階の原子炉が22基ある。2019年12月、ロシアは世界初の浮体式原子力発電所(NPP)であるアカデミック・ロモノソフを正式に稼働させ、EPC市場を大きく牽引した。
- ロシア連邦の発電容量は予測期間中に増加すると予想され、新しい発電所の建設の機会を創出し、市場をさらに牽引する。2014年には1064TWh、2018年には1118TWhと、発電能力は徐々に増加している。
- ロシア連邦は野心的な政策と今後のプロジェクトにより、電力セクターのEPC市場成長のための十分な機会と広大な市場を今後作り出すと予想される。
市場にチャンスをもたらす再生可能エネルギー
- ロシア連邦では、複数のプロジェクトの開始により、発電における再生可能エネルギーの割合が大幅に増加している。2014年には50,958MW、2019年には55,190MWと、再生可能プロジェクトの設備容量は増加の一途をたどっている。
- ロシアでは、2023年と2024年に279.6MWの太陽光発電所と32.1MWの風力発電所の入札が予定されており、EPC市場にチャンスをもたらしている。
- Fortum Oyjは、ロシアの太陽光発電プロジェクトにHevel Solarのサービスを利用した。Fortum社は、2018年と2019年のオークションで116MWの太陽光発電を建設する権利を獲得した。プロジェクトは2020年までに稼働する予定である。
- 2019年9月、ロシア政府は風力発電所の建設に最大2220億ルーブル、太陽光発電所に最大1480億ルーブル、小水力発電所に最大300億ルーブルを割り当てた。
- 再生可能エネルギーの受け入れは遅れているものの、今後予定されているプロジェクトや野心的な目標により、再生可能エネルギー部門はEPC市場を牽引する大きなチャンスとなりそうだ。