マーケットトレンド の カタールの乳製品 産業
大手企業による戦略的イニシアチブの増加
カタールの乳製品業界では、国内の乳製品不足を解消するため、乳製品企業間の戦略的パートナーシップや提携の普及が進んでいる。市場の大手乳業企業の中でも、生鮮乳製品の加工・販売を専門とするバラドナ・フード・インダストリーズは、乳製品の生産増強を支援するために国際的な企業と提携することで、地元消費者へのリーチを広く広げている。2019年、同社は財務大臣傘下のマレーシア政府系企業組織であるFelcra Bhdと覚書を交わした。これに伴い、Baladna Food Industriesは、同国の国家食料安全保障政策に沿って、今後2年以内にカタールにマレーシア最大の酪農場を設立することを目指した。さらに、この協力関係のもと、両社は2021年までに5,000万リットルの牛乳を生産することを目指しており、そのために北部と中部の5カ所、サバ州とサラワク州が特定されている
チーズ部門が市場で大きなシェアを占める
より高品質で、より美味しく、より健康的で健全なチーズに対する需要は、消費者の間で関心事となっている。しかし、チーズに含まれる高カロリーは主要な抑制要因の1つであるため、メーカーにとっては技術革新の余地が大きい。さらに、様々なナッツを使用したビーガンチーズが、予測期間中、乳製品チーズの小売通路を争っている。しかし、国内ではピザ、ハンバーガー、サンドイッチといった外国料理の影響力が高まっている。そのため、ミレニアル世代はスライス、スプレッド、キューブなど様々な形態のチーズを消費する傾向が強い。新世代の消費者とは別に、カタールでは子どもたちもプロセスチーズの主要な消費者であり、その結果、別のチーズへの需要が加速している。しかし、国内生産ではチーズの国内需要を満たすことができないため、輸入は増加の一途をたどっている。例えば、USA Cheese Guildの発表によると、2020年、米国はカタールに約440万米ドル(803トン)相当のチーズを輸出した