マーケットトレンド の プロバイオティクス成分 産業
動物飼料とペットフードへの用途拡大
農家は、家畜の高いパフォーマンスと短期間での体重増加を得るために飼料に頼っている。国連食糧農業機関(FAO)は、2050年までに食糧需要が60%増加すると推定している。動物性タンパク質の生産量は、2010年から2050年にかけて年間約1.7%増加し、食肉生産量は70%近く、水産養殖は90%、酪農は55%増加すると予測されている。過去40年間の成長率を2050年まで外挿すると、理論上、必要量は4倍になる
生きたプロバイオティクス微生物は、適切な量を飼料に配合することで、豊富な健康効果をもたらす。例えば、反芻動物では、離乳期と泌乳初期にプロバイオティクスを飼料に配合すると、多くのメリットが得られる。同様に、プロバイオティクス成分は、AGP(アビラマイシン)や、エッセンシャルオイルを含む植物化学物質などのAGPの代替品よりも、ブロイラーの成長率を高めることが科学的研究で示された。このように、プロバイオティクスの栄養面での利点に対する認識が高まっていることから、予測期間中、動物飼料への応用が促進されると思われる
南米におけるプロバイオティクス原料の用途拡大
南米市場は、機能性食品と飲料に対する消費者の意識の高まりと相まって、健康とウェルネス製品に対する需要の増加により大きな成長を遂げている。ブラジル人は消化器系の健康増進に重点を置いていることが確認されており、このことが栄養補助食品の需要増につながっている。このような要因から、市場の主要メーカーは需要の拡大に対応し、市場での競争優位性を獲得するため、同国でのプレゼンス拡大に注力している
さらに、各社はエンドユーザー業界の需要に対応するため、規制当局の承認を得るために製品を革新し、発売している。例えば、2021年6月、ブラジル保健規制庁(ANVISA)は、Biosearch Life社の2つのプロバイオティクス菌株、Lactobacillus fermentum CECT5716 LC40とLactobacillus coryniformis CECT5711 K8の商業化を承認した