マーケットトレンド の ポルトガルパワー 産業
水力発電が市場を支配する見込み
- 2021年には、総発電容量のうち水力発電が37.6%の724万kWを占める。水力発電容量は、2013年の5.66GWから2022年には7.59GWへと約34%の伸びを示した。
- 同国では近年、多くの水力発電プロジェクトが立ち上がり、同国の水力発電市場を牽引している。
- 2022年7月、イベルドローラは揚水発電所Tâmega Gigabatteryを稼働させた。この発電所は、ヨーロッパの電力貯蔵容量に合計2GW以上を追加するよう設計されている。
- その一方で、水力発電プロジェクトによる高い初期費用と大きな環境破壊が、同国の水力発電セグメントの成長を妨げると予想されている。
- したがって、上記の点から、予測期間中は水力エネルギーがポルトガルの再生可能エネルギー市場を支配する可能性が高い。
再生可能エネルギー導入の増加が市場を牽引
- 2021年には、国内の発電量の70%以上が再生可能エネルギーによるもので、残りは化石燃料によるものだった。ポルトガル政府は、より多くの再生可能エネルギー発電設備を導入することにより、2050年までに温室効果ガス排出量をゼロにすることを計画している。
- 2022年の再生可能エネルギー発電所の総設備容量は1,633万kWで、2021年の設備容量1,507万kWを上回った。
- ポルトガルの環境・エネルギー転換省は、2050年までにカーボンニュートラルを達成するための新計画 Roteiro para a Neutralidade Carbónica 2050 を発表した。
- さらに、ポルトガルは近年、再生可能エネルギー・プロジェクトの数が大幅に増加している。例えば、EDPは2022年5月、ポルトガルで欧州最大の浮体式太陽光発電プロジェクトの建設を開始した。同発電所の発電設備容量は5MWになる見込みだ。
- したがって、上記の点から、再生可能エネルギー設備の増加が予測期間中のポルトガル再生可能エネルギー市場を牽引すると予想される。