マーケットトレンド の ポリイソブチレン (PIB) 産業
接着剤・シーリング剤産業セグメントからの需要増加
- 接着剤・シーリング材業界は、予測期間中に年平均成長率約5%を記録すると予想されている。接着剤・シーラント産業におけるポリイソブチレンの主な用途は、継ぎ目のシール、電気配線のシールと保護、体腔の湿気からの保護である。ポリイソブチレンは、感圧接着剤やホットメルト接着剤の形で接着剤システムに使用され、その粘着性、柔軟性、低い凝集力により、主にPSAやホットメルト接着剤に使用される。
- アジア太平洋地域における住宅建設の成長は、感圧接着剤とホットメルト接着剤の牽引役として機能すると予想される。ポリイソブチレンシーラントは、防湿、ゴム屋根の補修、屋根膜のメンテナンスに使用される。
- インド、中国、米国といった主要経済国の2020年の住宅建設成長率は、それぞれ9%、4%、3%である。このため、消費国の接着剤・シーラント業界はポリイソブチレンの需要を生み出す可能性が高い。
- 接着剤・シーリング剤産業は、予測期間中、世界のポリイソブチレン市場を支配すると予想される。
アジア太平洋地域が市場を支配する
- 予測期間中、ポリイソブチレンの市場はアジア太平洋地域が支配的と予想される。同地域がタイヤチューブ、接着剤・シーリング剤、潤滑剤、可塑剤、燃料添加剤、電気絶縁などの用途で市場を支配しているからである。
- ポリイソブチレンは、潤滑油配合物の粘度を所望の最終粘度に調整/向上させるために、潤滑油に広く使用されている。潤滑油市場では現在、燃焼性の低減、歯車摩耗の低減、耐用年数の延長など、より優れた改善された特性により、高性能潤滑油の需要が増加している。
- ポリイソブチレンは、粘弾性特性を向上させるために燃料に添加される。ポリイソブチレンの誘導体は、沈殿物を最小限に抑え、油の増粘やスラッジの形成を防ぐために、無灰分散剤(PIBSAなど)として使用される。同地域では、厳しい環境規制の実施や消費者の意識向上も市場を後押しする。アジア太平洋地域の燃料添加剤市場は、推定CAGR(年平均成長率)約5%で大幅な成長を遂げると推定される。
- このように、上記のポリイソブチレン用途からの需要の高まりが、アジア太平洋地域における市場の成長を促進すると予想される。