マーケットトレンド の フィリピン発電EPC 産業
従来型火力発電が市場を支配する見込み
- 在来型火力発電とは、石炭、天然ガス、石油などの化石燃料で発電された電力のことである。2020年には、フィリピンで発電された電力の85%近くが従来型火力発電によるものであった。
- 2020年、フィリピンで発電された電力の85%近くが従来型火力発電によるものであった。従来型火力発電のさまざまな発電源のうち、エネルギーの大半は石炭によるものであった。石炭はフィリピンの発電量の約47.2%に寄与し、2020年には58176ギガワット時(GWh)の電力を生産した。
- 2022年3月、サンミゲル・コーポレーションは、11億4,000万米ドルでフィリピン中部に2つのガス火力発電所を建設すると発表した。両発電所の建設は2022年第3四半期に開始され、2025年に完成する予定である。このような大規模なプロジェクトでは、卓越したプレーヤーが行う大規模なエンジニアリング、調達、建設計画が必要となるため、この開発はEPC市場の成長にも役立つだろう。
- 2022年1月、Gen X EnergyとAC Energy Corpの一部門は、フィリピンで天然ガスとグリーン水素を燃料とする1100MWの複合火力発電所プロジェクトを共同開発する予定である。
- 以上のことから、予測期間中、フィリピンの発電EPC市場は従来型の火力発電が支配的であることがわかる。
今後の発電所建設プロジェクトが市場を牽引する見通し
- 2020年、フィリピンの電力部門における様々なエネルギー源からの総発電量は101,756ギガワット時(GWh)であった。発電に寄与するエネルギー源は、石炭、天然ガス、風力、水力、地熱、バイオ燃料、太陽エネルギーなどである。
- 2020年の発電部門の総設備容量は26,250メガワット(MW)で、従来の火力、水力、非水力の再生可能エネルギーをすべて含んでいた。この数字は、2020年の総発電設備容量を上回った。
- 2021年12月、日揮ホールディングはアボイティズ・パワー社からブガロンに位置する94MWの直流ソーラーパーク建設のEPC契約を受注した。このプロジェクトは2022年末の完成を目指している。
- 2021年11月には、フィリピンのSan Marcelinoソーラーパークという名前の自治体にある283MWのソーラーパークの建設が開始された。このプロジェクトは、Power Construction Corporation of China LtdとPowerChina PhilippinesがEPC請負業者として実施している。
- 以上の点から、今後予定されているプロジェクトや現在進行中のプロジェクトが、予測期間中のフィリピン発電EPC市場を牽引する可能性が高い。