マーケットトレンド の エンドウ豆デンプン 産業
エンドウ豆澱粉の需要を牽引するフリー・フロム食品への消費者志向
消費者の健康志向が高まるにつれ、改質澱粉に代わるクリーン・ラベル澱粉が開発されつつある。最小限の加工食品、より確かな原材料、合成添加物の不使用、抗生物質不使用の食品など、より包括的な焦点がクリーンラベル・スターチの需要を世界的に牽引している。健康的な製品に対する需要の高まりを受けて、企業はエンドウ豆のでんぷんをベースにした製品を含む加工食品を発売している。菜食主義、栄養補助食品、フレキシタリアン食の人気の高まりは、エンドウ豆でんぷん市場の成長を加速させる主要因である
肉や乳製品の副作用を認識する人が増えているため、肉食をやめる人の増加やソーシャルメディアの影響が市場の成長に影響を与えている。市場プレーヤーは消費者の注目を集めるために新製品を発売している。例えば、2021年3月、Roquette Frères社はDelpharm Evereux社と共同で、植物由来の殻を持つ新しいソフトジェルカプセルを開発した。Roquette社のLYCAGELエンドウデンプンソフトジェル技術に基づくこのベジタリアン用ソフトジェルは、ヒドロキシプロピルエンドウデンプン、カラギーナン、その他の機能性成分で構成されている
エンドウ豆澱粉市場はヨーロッパが独占
イギリス、ドイツ、イタリア、ロシア、フランスなどのヨーロッパ諸国が市場全体の成長に大きく貢献している。この地域の消費者は、セリアック病の有病率の増加により、グルテンフリー製品の摂取を選択している。Coeliac UKのデータによると、英国では100人に1人がセリアック病である。グルテンフリー製品の人気の高まり、それに続く菜食主義のトレンドの進行が、同国におけるエンドウ豆デンプンの積極的な浸透をもたらした主な要因のひとつである。2021年の米国農務省のデータによると、ドイツでは菜食主義者が2%、ベジタリアンが10%となっている。同地域の市場プレーヤーは、製品リーチを拡大するために買収や提携といった新戦略を採用している