マーケットトレンド の 石油およびガス資産の完全性管理サービス 産業
川下部門が市場を支配
- アセット・インテグリティ・マネジメント(AIM)サービスは、石油・ガス精製部門やその他のプロセス・プラントにおいて、資産のパフォーマンスを追跡し、検査を実施し、設備の信頼性、プラントの安全性、収益性を向上させるために導入されている。
- 世界の石油精製部門では、化学・石油化学業界からの精製製品に対する需要が増加している。マージンの増加は、石油精製業者の収益性を左右するクラック・スプレッドを押し上げた。このことも新規プロジェクトへの投資を促した。
- 2020年の世界の原油精製能力は101,947千バレル/日(TBPD)で、2011年の95,054 TBPDから7.25%増加した。また、エネルギー部門における発電用天然ガス使用量の増加に伴い、ガスの精製または処理能力も予測期間中に増加すると予想され、資産完全性管理の川下部門が拡大する。
- 業界各社は、より多くの原油を処理できるインフラに投資するため、能力のアップグレードが先行する可能性がある。プラントの構造や設計は日々複雑化している。
- 過去20年間、世界中のプロセスプラントで多くの重大事故が目撃されてきた。その原因は、点検のための機器の引き渡しの遅れ、機器の過剰な引き伸ばし、不適切なメンテナンスの実施、修理時の適切な点検の未実施などである。
- 過去10年間、石油・ガス価格の変動により、川下産業の大手企業の多くは、新規に資産を建設するよりも既存の資産を拡張し、長期的に利益を最大化することを戦略の一環としてきた。拡張や再開発の前に、これらの既存資産を徹底的に評価する必要がある。例えば、2021年1月、ジョン・ウッド・グループPLCは、中国南部の海南自由貿易区(FTZ)における製油所開発を拡大するため、シノペック海南精製化工有限公司(シノペック)と1億2,000万米ドルの契約を結び、設計・調達・建設(EPC)サービスを提供した。このような拡張プロジェクトがいくつかあり、予測期間中、川下部門におけるアセット・インテグリティ・マネジメント市場の成長をサポートすると予想される。
- 前述の要因により、精製事業や企業は現在、生産性の向上とコスト削減のため、アセット・インテグリティ・マネジメント・サービスに積極的に投資している。したがって、予測期間中は川下部門が優位を占めると予想される。