マーケットトレンド の ノルウェーの石油とガスの上流 産業
新規油田の開発が市場を牽引
- ノルウェーは欧州地域で最大級の原油生産・輸出国である。2019年の同国の原油生産量は日量1437千バレルで、欧州全体の原油生産量の約47.9%を占めた。2020年の平均海上リグ数は16基であった。
- 国内の主要油田は成熟期を迎えており、その結果、2016年以降、ノルウェーの原油生産量は大幅に減少した。しかし、2021年1月には、約30社がAPA(Awards in Predefined Areas)2020において、ノルウェー棚上における合計61の生産ライセンス(34が北海、24がノルウェー海、3がバレンツ海)の権益のオファーを受けている。したがって、61の新規生産ライセンスが付与されたことで、予測期間中、上流部門はノルウェー棚上で、より収益性の高い発見をする可能性が高い。
- さらに、Equinor社が運営するノルウェー大陸棚で3番目に大きな油田であるJohan Sverdrup油田は、2021年半ばまでに日産能力を53万5,000バレルまで引き上げる計画を発表した。また、同油田は27億バレルの石油資源が見込まれており、今後50年間におけるノルウェーの最も重要な産業プロジェクトのひとつである。同鉱区のフェーズ1は2019年10月に開所し、フェーズ2は2022年第4四半期に生産を開始する予定である。
- 予測期間中に生産開始が見込まれる主要油田には、ヨハン・スヴェルドラップ油田、マーティン・リンゲ油田、ヨハン・カストベルグ油田などがある。従って、今後発見される油田と既存の油田の拡張は、予測期間中、市場のトレンドを逆転させ、大きな成長を記録する可能性が高い。