マーケットトレンド の 北米オフィス不動産 産業
オフィス賃貸価格の上昇
北米のオフィス市場はパンデミックにより大きな打撃を受けた。現在、北米のオフィス吸収率は大幅な伸びを示し、市場は回復しつつある。さらに、パンデミック危機の後、オフィススペースの賃貸価格もプラス成長を示している
さらに、Aクラスのオフィススペースの賃貸成長率は高い。2021年第4四半期、米国のAクラスオフィスの賃料は1平方フィート当たり41.63米ドル近くとなり、他のクラスのオフィスの1.15倍となった。一方カナダでは、2021年第3四半期のAクラスのオフィス賃料は1平方フィート当たり23.62カナダドルだった
米国ではオフィススペース部門全体がプラス成長を示している。同国では北東部地域が賃料の伸びでリードしており、2021年第4四半期の賃料は1平方フィート当たり44.16米ドル超と、2020年同四半期から2%の伸び率を示し、西部、南部、中西部地域がこれに続いた。一方、カナダでは、バンクーバーが12%、ウォータールーが11.1%の賃料成長を記録した
オフィス賃貸量は大幅な伸びを示している
オフィス市場は、パンデミック(世界的大流行)時にマイナスの影響を受けたとはいえ、オフィススペースの純受入面積の大幅な伸び、低い空室率などを背景に回復しつつある。ほとんどのオフィス活動はパンデミック前の水準に戻りつつあり、これが新規リース活動の増加を支えている
米国では、オフィススペースの長期リースに入居者が集中している。また、2021年第4四半期のオフィススペースリース総額は、2020年同期比で29%増加した。また、2021年第4四半期の純吸収量は前四半期を33%上回り、2020年第4四半期を75%上回った。一方、カナダでは、建設中プロジェクトのプレリース活動が伸びた。また、カナダでは2021年第4四半期に都心部の建設中プロジェクトの61%以上が入居者によってプレリースされ、郊外の建設中プロジェクトの25%がプレリースされた
さらに、テクノロジー・サービス、金融サービス、ヘルスケア・ライフサイエンス、製造業、政府機関など、さまざまなセクターがリース需要を牽引している。北米地域では、テクノロジー・サービスが引き続きリース活動のトップセクターとなっており、17%以上のシェアを占めている