マーケットトレンド の 北米の原子力発電所と設備 産業
加圧水型原子炉(PWR)が市場を支配する
- 北米は原子力発電に力を入れている。米国とカナダは原子力発電所の寿命延長に注力する一方、小型モジュール式原子炉の可能性を見出している
- 2021年11月現在、米国は世界最大の原子炉群を運営しており、ほぼ30の州に93基、合計96.5GWの発電能力を有している
- 加圧水型原子炉(PWR)は、世界で最も広く導入されている原子炉モデルである。米国は、PWR原子炉を使用する原子力発電所の最大市場のひとつである
- 世界原子力機関(WNO)によると、2021年11月現在、同国で稼働中の93基の原子炉のうち、62基がPWRで、同国の総設備原子炉容量の65.7%近くを占めている
- さらに、米国で建設中の唯一の2基、総設備容量2500MWのボグル3号機と4号機は、ウェスチングハウスのAP1000型PWRを使用する予定である
- PWRは最も商業化された原子炉設計タイプであり、このためPWR型原子炉は原子力発電所・設備市場で支配的である。PWRは、効率が低く初期投資が高いにもかかわらず、運転コストが比較的低い成熟した技術である。このため、原子力エネルギー分野が成熟している国も若い国も、ほとんどの国がPWR技術に投資しており、予測期間中はこのタイプの原子炉が市場を支配すると予想される