マーケットトレンド の NA ICS 産業
米国とカナダにおけるスマートグリッド導入の増加が市場を牽引する見込み
- 北米地域は世界最大級の自動車市場であり、13社以上の大手自動車メーカーが存在する。自動車製造業は、この地域の製造業セクターにおいて、最大の収益源のひとつとなっている。自動車産業は、産業用制御システムとオートメーション技術の重要な採用を占めているため、この地域は市場成長の大きな機会を提供している。
- 北米地域では、公益事業の信頼性と効率を向上させることを目的としたスマートグリッドの導入が加速しており、これには公益事業の顧客をエネルギー管理により深く関与させるためのシステムや手法の導入も含まれる。
- 監視制御・データ収集システム(SCADA)は、スマートグリッドの意思決定の中核であり、ラインセンサーやスマートグリッドに接続された他の機器は、中央制御室にデータのストリームを提供し、そこで情報が分析され、自動的に意思決定が行われ、それによって電圧レベルが調整され、効率、経路、発電が最適化される。このように、スマートグリッドの展開は、北米における調査市場の需要を促進すると予想される。
- ニューヨーク州エネルギー研究開発局(NYSERDA)は、スマート技術の開発と採用を支援し、資金を提供するリーダーの一例である。ニューヨーク州政府は、Reforming the Visionプログラムのもと、送電網の信頼性向上、クリーンエネルギー技術の拡大、二酸化炭素排出量の削減、エネルギー料金の低廉化を追求し、スマートエネルギー技術の革新に投資してきた。これらの措置はすべて、効率的で先進的、かつクリーンなシステムへと国を導くと期待されている。
- さらに、カナダ政府はスマートグリッドプログラムの下、4年間で1億米ドルの支出を計画している。これは、この地域のICS市場の成長を促進すると予想される。
米国における石油・ガス分野への投資増加が市場を牽引する見通し
石油・ガス産業には、安全性、プラントの信頼性、効率性に関する多くの政府規制があるため、ICSはリモート・ターミナル・ユニット(RTU)やポンプ・コンプレッション・ステーションに応用され、安全性を確保している
- BPのデータによると、米国は世界有数の産油国で、2020年度の生産量は170万b/dと大幅に増加する。米国には、鉱物資源リース法、大陸棚外土地法、国家環境政策法など、さまざまな規制がある。
- EIAによると、米国の生産量は、生産効率の向上と資源基盤の拡大により、前年比で増加する見込みである。原油価格の下落にもかかわらず、米国の原油生産量は2030年までに20%まで増加すると予想されている。
- Abraxas PetroleumやChevronなど、さまざまな石油・ガスベンダーがすでにネットワークのデジタル化プロジェクトを推進し、ネットワークにIoTを採用している。ICSベンダーは、業界に特化した製品を提供するようになってきている。例えば、エマソンは、DeltaV分散制御システムの高度な自動化を、大規模な自動化への依存度が低い急成長産業でも利用できるようにするDeltaV PKコントローラーを発売した。