マーケットトレンド の 北米乳業 産業
北米における乳製品入り焼き菓子とバターベースのスナック菓子の需要拡大が市場を押し上げる
- 北米乳製品産業の一人当たり消費量は、2021年と比較して2022年には1.33%の伸びを示した。牛乳の脂肪分は約3.95%であるが、脱脂固形分は8.94%である。牧場牛乳(酪農場から出荷される牛の乳)に含まれる乳脂肪分と脱脂固形分の平均割合は、過去10年間で増加している。その結果、消費者は乳製品から得られる利点、例えば体力の向上、天然成分の摂取、その他の利点についてより強く認識するようになり、北米地域の乳製品需要の上昇につながっている。
- 北米地域の消費者はまた、クッキーやクランチーのようなバターベースのスナック製品に引き寄せられた。その結果、バターの輸入量が増加した。2022年には、輸入の増加により米国内のバター価格が上昇し、国際価格水準に並んだ。プレミアムバターへの旺盛な需要と、2021年初頭に輸入関税が撤廃されたことがこの傾向に寄与した。注目すべきは、バターの輸入量が2021年に4億ポンド増加したことで、乳脂肪分ベースの輸入量は2023年までに69億ポンドに達すると予測されている。
- ピザ、モルタデッラ入り焼きマカロニ、その他のチーズをベースとする製品など、焼き食品の需要が高まるにつれて、チーズの需要もこの地域で増加している。国内のチーズ消費量は2021年に2.7%の継続的成長を示した。チーズを使った食品の需要を満たすため、チーズの輸入は2020年の同月と比較して毎月増加し(2月と12月を除く)、2021年には合計3億ポンドに達し、13.2%の増加を記録した。チーズ生産量も2.8%増加し、2021年には136億ポンドに達した。
本レポートで取り上げているその他の主要業界動向
- 乳牛頭数の増加とバター価格の上昇が地域の生産を牽引
- プロセスチーズ製品の需要拡大が北米市場を牽引
- 輸出需要と乳価上昇が北米の生産に及ぼす影響