マーケットトレンド の 北米の車載カメラ 産業
ADASアプリケーションが市場をリードすると予測
ADAS技術は近年、自動車用エレクトロニクスの1つとなっている。政府と自動車所有者の双方からの交通安全に対する意識の高まりが、ADAS、ひいては車載カメラシステムの需要を促進している。大手自動車OEMやカメラメーカーは、市場での競争力を維持するために様々な新しいカメラ技術を発表している
例えば、2018年、Veoneer社は、モノビジョンカメラシステムの開発・生産で大手自動車メーカーの1社に選ばれた。このカメラシステムは、カメラのハードウェア、ソフトウェア、アルゴリズムで構成される。モノビジョンカメラシステムは、NHTSAと欧州NCAPの市場基準を満たすように開発される
同様に2019年、OmniVision Technologies, Inc.は、車載バックカメラ用の1.3MP OX01E10 SoCを発表した。OX01E10は、低照度性能、超低消費電力、コスト削減のために、3ミクロンイメージセンサと先進の画像信号プロセッサ(ISP)を統合している
一方2019年、コンチネンタルは内向き赤外線カメラと外向きカメラで構成される複合カメラシステムを開発した。このシステムは、ドライバーと車両前方の交通状況の両方を監視することができる
電気自動車需要の急増が市場を押し上げる
北米全域、主に米国における電気自動車需要の増加が、同地域におけるADASの成長、ひいては車載カメラの需要を支えている。Teslaや他の大手企業の高い販売台数は、EV税額控除によって十分に支えられている。様々な市場参加者が今後数年のうちに新型電気自動車の発売を計画しているため、ADASとカメラのメーカーはこの急成長市場を捉えるべく準備を整えている。自動車メーカーはより多くのADAS機能を搭載した新型電気自動車を発売しており、自動車用カメラメーカーも市場で優位に立つために新しいカメラ技術を発表している
2020年、BMWはプラグイン・ハイブリッドの330eと330e xDriveを発売した。そのADASは、アクティブガード、前面衝突警告、市街地衝突軽減、車線逸脱警告などの機能を標準装備している
一方、コンチネンタルは2019年に、360度の視界を確保する統合型マルチカメラシステムを発表した。これらの衛星カメラが中央制御ユニットに接続されれば、画像情報を評価し、対応する機能を作動させることができ、自動駐車をより安全にすることができる
同様に2019年、アンバレラ社はCVflow AI処理とASIL B準拠を備えたCV22FSとCV2FS車載カメラ・システム・オン・チップ(SoC)の発売を発表した。このカメラは、OEMが新車アセスメントプログラム(NCAP)の要件に合格するのに役立つ。これらのシステムの用途としては、電子ミラー、室内ドライバーおよびキャビンモニタリングカメラ、アラウンドビューモニターなどが考えられる