マーケットトレンド の ナイジェリア再生可能エネルギー 産業
市場を支配する水力発電
- ナイジェリアには大きな河川と自然の滝がある。しかし、同国で豊富な水力発電の可能性をもたらす主な水資源は、ニジェール川とベヌエ川、そしてチャド湖流域である。ナイジェリアには、1人当たり年間1,800m3の再生可能な水資源があると推定されているが、増大する需要を満たすための投資や管理が不十分なため、経済的には水不足の国となっている。
- 水力発電は、ナイジェリアでは火力発電に次いで2番目に大きな電力源である。2021年現在、ナイジェリアの水力発電設備容量は約210万kWである。大規模な水力発電プロジェクトの開発には、財政的な問題や遅れが悪影響を及ぼしている。
- 2022年11月、ナイジェリア政府はニジェール州にある700メガワット(MW)のズンゲル水力発電所の入札参加者を募集していると発表した。同発電所は、標高230メートルの貯水池と、175MWのタービン/発電ユニット4基を備えた発電所からなり、合計定格出力は700MWである。
- また2022年9月、ナイジェリア大統領は同国南部のイモ州におけるミニ水力発電所の建設を承認した。この10MWのプロジェクトは、オタミリ川とンボリ川の水域で実施される。新しい水力発電所は、2030年に予定されている国の100%電化を達成するための政府の努力の一環である。
- 以上の点から、予測期間中、ナイジェリアの再生可能エネルギー市場を支配するのは水力発電部門である。