マーケットトレンド の モバイル生体認証 産業
モバイル・バンキングが大きなシェアを占めると予想される
- オンライン・ポータルを介したバンキングや金融サービスの利用が急ピッチで増加しているため、バンキング組織に関連する消費者の重要なデータを保護するための高度な認証に対する需要が生じている。さらに、オンライン取引やバンキングの増加に伴い、詐欺のリスクや個人情報の流出の可能性も高まっている。
- オンライン・バンキングの普及に伴い、送金や取引にモバイルやEバンキングが日常的に使用されるようになっているため、サイバー犯罪者がユーザーのアカウントを侵害し、金銭を搾取する可能性が生じている。 バンキング・サービス・プロバイダーがモバイル・アプリ・サービスに投資して事業を展開しているため、モバイル・アプリを通じて安全なバンキング・サービスを提供しなければならないというプレッシャーが続いている。これはモバイル生体認証市場の需要に影響を与えると予想される。
- 顔認証ソフトを搭載した携帯電話(iPhone X)の発売により、顔認証の台頭が予想される。英国では、新しいiPhone顔認識ソフトウェアに対応したモバイルバンキングアプリをアップグレードした人々による使用例がいくつか見られる。HSBC(HSBCnetアプリ)のような銀行大手は、タッチID生体認証を音声認識、セルフィーID、さらには写真でのログインにまで拡張した。
アジア太平洋地域は急成長が見込まれる
- インドや中国などの国々におけるモバイル取引の増加は、この地域におけるモバイル生体認証市場の重要な推進要因の1つになると予想されている。
- 中国は、高いモバイル取引量を目の当たりにしており、バイオメトリクスのような認証ソリューションの需要を生み出すと期待されている。例えば、2016年の58.8兆人民元に対し、2017年10月現在、モバイル決済は81兆人民元を記録している。
- インドステイト銀行は、モバイル・アプリケーション向けにマルチモード生体認証を開始する予定だ。指紋認証、顔認証、音声認識ソフトウェアのいずれかを使用する。これに加えて同行は、Unified Payment Interface取引を含む様々なモバイル・バンキング商品にもバイオメトリクスを使用する予定である。他の銀行もこれに追随するため、この地域の市場の需要はさらに高まると予想される。