マーケットトレンド の アワ 産業
インドが世界の生産量を独占
- 栄養価の高い食生活を送る上で重要であることから、インドでは政府や団体が雑穀の生産を推進している。その栄養価の高さから、雑穀はインド政府によって栄養穀類(Nutri-Cereals)に指定されている。さらに、農業・農民福祉省(Department of Agriculture and Farmers Welfare DAFW)は、雑穀の栽培面積、生産量、生産性を向上させるため、国家食料安全保障ミッション(National Food Security Mission)の下で栄養雑穀に関するサブミッションを実施している。
- 国連食糧農業機関(FAO)によると、2019年の世界の雑穀生産量は2,833万トンと推定され、2021年には3,008万トンに増加する。インドは世界最大の生産国で、2021年の世界市場シェアは43.0%で、ソルガム(jowar)、ハタキビ(bajra)、シコクビエ(ragi)、その他の雑穀が栽培されている。農業・農民福祉省によると、インドの雑穀生産量は2015-16年の1,452万トンから2020-21年には1,796万トンに増加している。
- 国内生産の拡大がキビの輸出をさらに後押ししている。DGCI S (Director General for Commercial Intelligence Statistics)によると、インドのキビ輸出量は2020-21年の147,501.08トンに対し、2021-22年には8%増の159,332.16トンとなり、国内のキビ生産を押し上げると予想されている。さらに、インド政府は世界市場での需要増加により、キビの輸出を促進している。
- 例えば、農業・加工製品輸出開発局(APEDA)は、UAE、インドネシア、米国、日本、英国、ドイツ、南アフリカ、オーストラリア、サウジアラビアなどの国々で、キビとキビ製品の輸出を増やすための16のプログラムを計画している。このように、世界市場における雑穀需要の高まりと、インドにおける国内生産の増加が、今後数年間の市場を牽引すると予想される。