マーケットトレンド の 中東およびアフリカの化粧品包装 産業
持続可能な包装が市場成長を牽引
- 同地域における持続可能なパッケージングソリューションの利用可能性という点で、パッケージング産業の成長は、ひいては化粧品パッケージング市場を後押しすると期待されている。例えば、2019年7月、Agthia Groupは、アラブ首長国連邦(UAE)のAl Ainに持続可能なパッケージング技術を開発するための新しいパッケージング技術センターを発足させた。このような取り組みは、化粧品とその包装の両方に使用される環境に優しい処方と成分で、企業がこの地域の廃棄物を最小限に抑えるのに役立つ。
- 2019年4月、トルコを拠点とするパッケージング製造会社Sarten Ambalajは、EBRDから2,500万ユーロの投資を受け、これにより同社は資源効率を高めることができる。また、EBRDのNear Zero Wasteプログラムの下、Clean Technology Fundからの200万ユーロの融資も含まれている。2020年2月、Interpack Allianceはエジプトのカイロで最近開催されたPacprocess Middle East Africa (MEA), 2019フェアにおいて、トップ展示会運営会社と協力した。包装産業におけるこのような動きは、これらの国々における化粧品産業の成長と相まって、市場の成長を後押しすると期待されている。
- さらに、持続可能性へのコミットメントに関して、プラスチック使用に関する政府機関のいくつかの規制が後押ししている。様々な液体化粧品では、プラスチックボトルよりもガラス製パッケージへの嗜好が高まっている。サウジアラビアの団体(SASO)によると、プラスチック製品は承認されたオキソ生分解性材料で作られなければならず、このため同国ではプラスチックの輸入が制限される可能性がある。したがって、いくつかの要因が化粧品包装の採用傾向を変えると予想される。
- さらに、南アフリカの地域では、GDPの低成長率と少ない可処分所得が原動力となっている。南アフリカの消費者は、信頼性や手頃な価格といった本質的な特徴を備えた高品質の製品を求めている。この地域の消費者は通常、地元のライフスタイル、習慣、手頃な価格、持続可能性に応じて、地元ブランドまたは国際ブランドを選ぶ。例えば、2019年4月、ユニリーバ・サウスアフリカは、環境フットプリントの削減を目指し、サンライト・ディッシュウォッシング・リキッド製品ラインに100%リサイクルプラスチック製のボトルと完全にリサイクル可能な包装ボトルを導入した。
著しい成長を遂げるサウジアラビア
- サウジアラビアは中東・アフリカで最大の化粧品市場であり、これは同地域の女性の消費力と能力の増加によるものである。統計総局(サウジアラビア)によると、サウジアラビア王国の最大の人口集団は、2018年に男性1,060万人、女性約1,020万人であった。
- 同国はMEA地域で最も高い化粧品消費率を示しており、スキンケア製品とヘアケア製品の消費でも優位を占めている。サウジアラビアの消費者は身だしなみに多額の出費をする傾向にあり、化粧品産業の成長を補うことが期待されている。
- 同国における可処分所得の増加による化粧品の採用の増加は、これらの製品の美的価値の価値をさらに刺激すると予想される。また、同国におけるソーシャルメディアやeコマースサイトの浸透の増加は、化粧品への需要を増殖させており、それゆえ化粧品パッケージ製品の採用を刺激している。
- 2019年11月、カートンおよび包装機械のプロバイダーであるSIGは、パックサイズの多様性と顧客サポートの強化を企業に提供することにより、MEA事業の成長を計画している。