マーケットトレンド の メスカル 産業
リュウゼツランベースのプレミアム飲料の需要増加
- ライフスタイルの変化に伴い、消費者は健康志向からプレミアム製品やオーガニック製品に注目するようになっている。そのため、多くのアルコールユーザーが、他のアルコール製品の代用品としてメスカル飲料を好む。メスカル飲料は多肉植物のリュウゼツランからできている。リュウゼツランは製品にもよるが、グリセミック指数(GI値)が10%~15%と低いため、糖分の少ないアガベベースのメスカルを好む消費者が多く、アガベベースの製品に対する需要が年々高まっている。
- さらに、メスカルの味わいと様々なフレーバーの入手可能性が、より多くの新しい消費者を惹きつけ、売上を牽引している。メスカルの味はテキーラとは異なり、メスカルを製造するためにピナス(アガベの心臓)を大きなピットで3~4日間燻製するため、最終的に消費者にプレミアム品質と異なる味を提供する。
- さらに、所得が高いため、ミレニアル世代の間で高級飲料の人気が高まっており、中国やインドなどの発展途上国ではカクテル文化の人気が高まっていることから、メスカルなどの高級蒸留酒の取引外販売が促進されると予想される。このような各国でのメスカル需要の急増に伴い、メーカーは主要市場シェアを獲得するため、事業、生産、製品ポートフォリオの拡大に注力している。
- さらに、裕福な消費者、特にアメリカやカナダなどの先進国の消費者の間では、興味深く斬新なプレミアム製品を求め、生産価値の高いニッチな種類の飲料に買い換える傾向が高まっている。その結果、プレミアム・スピリッツの需要と販売量はここ数年、特にスタンダード・スピリッツに比べて大幅に増加している。メスカル規制協議会によると、2020年、メキシコからのメスカル輸出量は2018年の342万リットルから480万リットルに増加した。