マーケットトレンド の メキシコシード 産業
ハイブリッドが最大の育種技術
- メキシコは2000年代初頭からハイブリッド種子の最大市場であり、一貫してハイブリッド種子の使用量を増やしてきた。ハイブリッドのうち、2020年まではトランスジェニックと非トランスジェニックが同等に栽培に使用されている。
- メキシコでは2020年12月から遺伝子組み換えハイブリッド作物の栽培が禁止され、2024年までに遺伝子組み換え作物を段階的に廃止することが進められている。特にトウモロコシの栽培に多く使用されているGMコーンは、2024年までに持続可能で適切な代替品に置き換えられる。
- 除草剤耐性綿花は、グリホサート、グルホシネートアンモニウム、ジカンバなどの除草剤に耐性があり、雑草の防除に使用できる。これらの要因が、メキシコにおける除草剤耐性綿花種子の需要を促進する。
- 遺伝子組み換え昆虫抵抗性綿は、メキシコのみならず世界中の綿花生産者に広く受け入れられており、主要な鱗翅目害虫の防除に有効であることが証明されている。そのため、害虫の出現が増加していることから、同国では遺伝子組み換え綿花の需要が増加している。
- メキシコでは、小麦は開放受粉品種の主要作物である。商業種子の総栽培面積のうち、94%が開放受粉品種である。小麦では、ハイブリッドの開発が難航しているため、ハイブリッドはまだ普及していない。
- メキシコの綿花生産は自給自足ではない。同国の国内綿花生産量は、国内綿花所要量の50~75%に過ぎないため、主に米国からの輸入に依存している。そのため、輸入への依存度を下げるため、栽培面積の増加が見込まれ、それが同国の種子市場を牽引することになる。