マーケットトレンド の メキシコの屋上太陽光発電 産業
市場を支配する住宅セグメント
- メキシコ政府は、今後数年間で電力の3分の1以上をクリーンエネルギーで生産し、2030年までに二酸化炭素排出量を22%削減することを目指している。したがって、住宅セグメントにおける太陽光発電屋上システムの依存度はさらに高まると予想される。
- 分散型太陽光発電は2018年から2019年にかけて著しい成長率を記録し、2018年12月に8万5,000件から設置された570MWから、2019年6月には9万4,893件の屋根上太陽光発電システムから693MWの設置容量に成長した。
- 電力消費量の多い住宅分野は、メキシコの屋根上太陽光発電市場の主な牽引役の1つである。加えて、膨大な太陽光資源とそれに関連する太陽光発電システムのコスト削減の組み合わせが、メキシコにおけるこのセグメントの急成長に寄与している。
- この成長は衰えることなく続くと予想され、その原動力となっているのが、住宅部門の補助金なし料金消費者にとって特に魅力的なネットメータリングとネット課金制度である。このスキームでは、住宅ユーザーが自らの消費量を満たし、余った太陽光エネルギーは将来の消費量から控除される。
- さらに、IDBグループの一員であるIDB investは、メキシコにおける分散型太陽光発電の成長を支援している。今回の資金調達により、8メガワット以上の発電能力を持ち、ゼロ・エミッションを生み出す2500以上の住宅用太陽光屋根上発電システムのポートフォリオの展開が加速されそうだ。
太陽エネルギー導入の増加が市場を牽引する見込み
- メキシコの国家政策には、クリーンエネルギーの目標が含まれている。これらの目標の最終的な目的は、メキシコの総発電量に占める再生可能エネルギーの割合を増加させることである。
- 太陽光発電は、メキシコで最も存在感のある再生可能エネルギーのひとつである。同国の太陽光発電設備容量は2019年に4440MWとなり、2018年からの成長率は70%を超えている。
- 2019年現在、メキシコの再生可能エネルギー発電量は37.8TWhに達し、最も発電量が多い。このうち、太陽エネルギーは同国の発電量の12.4TWhを占めている。したがって、同国のエネルギーミックスにおける太陽光発電の割合が増加することは、予測期間中、屋上太陽光発電市場に好影響を与える可能性が高い。