マーケットトレンド の メガデータセンター 産業
銀行・金融セクターにおけるデータセンター需要の高まり
- 銀行・金融セクターは、データの生成量が最も多いセクターのひとつであり、運用コストを調整するためのデータセンターの必要性が主要な推進力となっている。金融・銀行機構は、顧客記録、従業員管理、取引、リモートバンキング、テレバンキング、自己照会などの電子バンキング・サービスの保存にデータセンターを利用しており、これらの機能を果たすにはデータセンターが必要である。
- インフラとしてのデータセンターは、金融の将来を担うものと考えられている。多くの金融機関がプライベート・クラウド・システムを構築し、大規模なネットワーク、ストレージ、サーバー容量を収容して、リテール金融センター、ATM、アクティブなオンライン口座をサポートしている。
- 多くの銀行が自前のデータセンターを維持しているが、銀行の利益の変動により、その傾向が変わりつつあることが観察されている。また、データセンターの維持には、適切な冷却、セキュリティ、電力設備が必要なため、IT、不動産、運用にかかるコストがかさむ。これは予測期間中、BFSI業界にとって課題となり得る。
アジア太平洋地域の需要拡大が市場を牽引
- 中国全土で高密度で冗長化された設備への需要が高まっていることから、中国のデータセンターの設計と開発にも変化が生じている。中国には人口100人当たり50人のインターネット・ユーザーがおり、多くの発展の余地があることを示している。接続エコシステムは、73のコロケーション・データセンター、52のクラウド・サービス・プロバイダー、0のネットワーク・ファブリックで構成されている。
- しかし、中国では電力、スペース、IPトランジットのすべてにコストがかかり、データセンターの維持が困難であることが強調されている。同様に、インドではデジタル経済がGDPの9.5%を占めている。デジタル経済には255億1,800万米ドルの固定電話契約と10億1,105万4,000の携帯電話契約が含まれ、データセンターの発展余地が大きいことを示している。
- さらに、規制やセキュリティ上の理由から、インドの多くの組織、特にBFSIセクターは、国外にあるデータセンターでデータをホストすることを禁じられている。その結果、データセンター・プロバイダーはインド国内にデータセンターを設置するようになり、インドでメガデータセンター施設が増加していることを示している。