マーケットトレンド の 世界の医療用品 産業
カテーテル分野は予測期間中に高成長が見込まれる
カテーテルは細くて柔軟な管で、体液を入れたり出したりすることができる。カテーテルには、心血管カテーテル、静脈カテーテル、泌尿器カテーテル、特殊カテーテル、神経血管カテーテルの5種類がある。カテーテルが最大のシェアを占めているのは、心血管疾患の罹患率が上昇していることと、世界中でカテーテル関連の手術件数が増加していることに起因している。2020年に発表された米国国勢調査局の報告書によると、4つの心血管危険因子すべてが2025年から2060年にかけて増加すると予想されており、最も増加率が高いのは糖尿病(39.3%増の5,500万人)、次いで脂質異常症(27.6%増の1億2,600万人)、高血圧(25.1%増の1億6,200万人)、肥満(18.3%増の1億2,600万人)である。米国疾病予防管理センター(CDC)によると、2020年には米国で約697,000人が心臓病で死亡し、そのうち冠動脈性心臓病が最も多く、382,820人が死亡し、米国では毎年約805,000人が心臓発作を起こしている。膀胱、心血管疾患などに関連する慢性疾患の有病率の増加が、成長を促進する主な要因である。加えて、疾病の蔓延とその治療の増加により、患者の間で最小侵襲手術の需要が増加していることも、このセグメントの成長をさらに後押ししている
北米が医療用品市場を支配する見込み
北米は、製品革新や既存技術の絶え間ない改善への年間投資額が高いなどの要因から、市場を支配すると予想されている。北米最大の市場は米国である
米国の医療供給セクターは、ヘルスケア産業の重要な一翼を担っている。同市場は競争が激しく、ジョンソン・エンド・ジョンソン、アボット、バクスター・インターナショナルといった医療用品市場をリードする企業が進出している。米国癌協会2021年によると、前立腺癌26万8490例、浸潤性乳癌28万7850例、肺癌23万6740例、大腸癌10万6180例など、約190万例が新たに癌と診断された。これらの傾向は、今後の市場の成長を後押しすると思われる
従って、前述の要因により、北米地域における市場の成長が期待される