マーケットトレンド の 海上保安 産業
現在、監視と追跡が売上高で最大のシェアを占める
- 現在、監視・追跡分野が市場を支配しているが、港湾や沿岸地域でのセキュリティ需要の高まりにより、今後も市場の支配が続くと予想される。西アフリカ、中南米、カリブ海諸国など、ここ数年海賊による襲撃や強盗事件が増加している地域では、監視・追跡システムのニーズが高くなると予想される。
- 一方、北米や欧州の国々がセキュリティ強化のために新たな海上監視技術を採用する一方で、アジア太平洋地域では貿易の拡大と海上での緊張の高まりが監視システム調達の主な原動力となっている。
- 港湾は、魚眼、パンチルトズーム(PTZ)カメラ、サーマルカメラなど、多種多様なカメラを配備している。クルーズ・ターミナル・エリアの監視など近距離の監視では、港湾は混雑したオペレーション・エリアを広く見渡せる広角(90度から360度)カメラを好むが、遠距離の監視では、港湾は沿岸地域や排他的経済水域での違法漁業や密漁行為を検知・監視するためにサーマルカメラを導入する。赤外線サーマルカメラFLIRとgradient社の海事映像解析ソフトウェアを組み合わせることで、24時間365日体制で違法船舶を発見することに成功しています。
アジア太平洋地域が予測期間中に最も高い成長を遂げる見込み
- 予測期間中、アジア太平洋地域が最も高い成長が見込まれている。これは主に、同地域の堅調な海上貿易によるものである。この地域の海上貿易に対応するため、新しい港の開発やターミナルの拡張に投資が行われている。セキュリティーと監視システムに対する旺盛なニーズに伴い、港湾は未確認の貨物や資材を追跡するための新しい周辺セキュリティーシステム、異常な人員が集まった場合の自動アラーム、カメラ改ざんの追跡アラームなどを導入している。
- 例えば、2021年6月、コルカタの大手造船所・軍艦メーカーであるGarden Reach Shipbuilders and Engineers Ltd (GRSE)は、資産に対するあらゆる脅威を排除するため、12億9000万インドルピーを投じて、市内の5つのユニットに監視用の人工知能(AI)対応ハイエンドCCTVネットワークを導入した。中国、日本、オーストラリア、ベトナムなどの港湾当局でも、海上セキュリティへの同様の投資が行われており、予測期間中の市場の成長を促進すると期待されている。