マーケットトレンド の マネージドITインフラストラクチャサービス 産業
クラウドベースの技術普及と進歩が需要を補完する
- 現在の市場シナリオでは、クラウドサービスへの依存度の高まりとインフラのアップグレード活動が、マネージドITインフラサービスの需要を促進する主な要因となっている。実際、今後数年間のインフラ整備の大半は、クラウド・サービスの需要増をサポートするために行われる。
- ITインフラ自体の状況は急速に変化している。ITサービスやアプリケーションのほとんど、あるいはすべてをクラウドに移行する企業が増えるにつれ、従来のラックに格納されたサーバーは急速に姿を消しつつある。その結果、企業が先進的なクラウド・インフラストラクチャへの投資を増やしているため、従来のITインフラへの投資でさえ、予測期間中に減少すると予想されている。
- さらに、シスコ・グローバル・クラウド・インデックス・レポートによると、今年までに全ワークロードの90%以上がクラウドベースになるという。世界のクラウド・トラフィックは、データセンター全体のトラフィックの95%を占めるようになる。一方、従来のデータセンターのワークロードとコンピュート・インスタンスは、同時期に減少すると予想されている。歴史的には、1台のサーバーが1つのワークロードと計算インスタンスを担っていた。しかし、サーバー・コンピューティング能力の向上と仮想化により、クラウドアーキテクチャでは物理サーバー1台につき複数のワークロードと計算インスタンスが一般的になっている。
北米地域が最大の市場シェアを占める
- 北米がマネージドITインフラ・サービスの最大市場であり続けているのは、テクノロジーの早期導入と多数のITデータセンターがあるためである。
- 北米では長年にわたりクラウド移行が劇的に増加しているが、その主な理由は、同地域の強力なITインフラ、法律、標準、技術的経験へのアクセスなどである。さらに、北米におけるクラウド移行サービス市場の拡大は、アマゾンウェブサービス、IBMコーポレーション、マイクロソフトコーポレーション、グーグル、シスコシステムズといった著名なクラウド企業の存在も後押ししている。
- もう1つの要因は、いくつかのエンドユーザー産業でITアプリケーションが高度に自動化され、非常に浸透しているため、この地域でITインフラ・サービスに対する一定の需要が生じていることである。