ラテンアメリカ医薬品受託製造組織 市場規模

ラテンアメリカの医薬品製造受託機関市場分析

ラテンアメリカの医薬品製造受託機関市場は、2020〜2025年の予測期間中にCAGR 3.3%を記録すると予想されている。北米自由貿易協定（FTA）加盟国のひとつであるメキシコは、北中南米で最も確立された新興医薬品市場へのアクセスを持っている。加えて、インドの製薬業界は莫大な投資によってメキシコでの足跡を増やし、市場の成長を促進している

• ブラジルはラテンアメリカにおける外国直接投資の主要な受入国であり、医薬品受託製造企業の世界的な製造拠点として台頭しつつある。ブラジルは、2019年に24.9%を占め、ラテンアメリカの医薬品受託製造市場で第2位の市場シェアを占めている。
• 低い製造コストや多数の適正製造基準（GMP）認定工場などの有利な要因から、製薬会社はブラジル市場への参入に関心を寄せており、それによって同国における受託製造業界の範囲が広がっている。製薬業界では研究開発への投資が少ないため、ブラジルは予測期間中、受託サービス・プロバイダーにとって大きな余地があると予想される。
• アルゼンチンでは、医薬品受託製造の伸びはわずかである。経済の減速により売上高の伸びは鈍化している。同国の現在の経済状況にもかかわらず、医薬品受託製造市場はここ数年改善傾向にある。
• チリの平均寿命は、OECD加盟国の平均を2年近く下回ってはいるものの、ここ数十年で他のOECD加盟国よりも伸びている。さらに、製薬業界との関連では、同国での活動は順調に行われており、それがCMOの市場にも影響を与えそうだ。例えば、2019年9月、インドとチリは、チリ政府が提案する入札にインドの医薬品製造企業が参加できるようにする協定を結んだ。これにより、チリはインドから安価な医薬品を輸入できるようになる。
• COVID-19の発生により、サプライチェーンに混乱が生じている。流行が拡大するにつれ、世界中の製薬工場にとって、製造に必要な在庫を維持することが負担となり、製造業者にとっての課題となっています。