マーケットトレンド の ラテンアメリカの一般外科用機器 産業
ハンドヘルド手術機器は予測期間中に高成長が見込まれる
ハンドヘルド手術機器はますます高度化している。近年、高度な手術器具が大量に使用されていることが、ラテンアメリカのハンドヘルド機器市場を牽引している
外科手術では、縫合など手を酷使する作業が外科医に頻繁に要求される。低侵襲手術の増加や外来手術の増加により、市場は拡大している。例えば、WHOが2021年6月に発表した最新情報によると、帝王切開による出産は世界的に増加の一途をたどっており、その割合は5人に1人(21%)を超えている。この傾向が続けば、2030年までに最も高い割合になるのは、東アジア(63%)、ラテンアメリカ、カリブ海諸国(54%)であろう。このように、この地域では帝王切開の症例が増加しているため、このセグメントは予測期間中に大きな成長が見込まれる
さらに、ISAPS 2020レポートによると、メキシコでは2020年に112,186件の腹部形成術が実施され、これは世界で実施された外科手術総数の8.6%であった。したがって、手術件数の増加は、ハンドヘルド手術機器の需要増につながり、セグメント成長を後押しする
さらに、腹腔鏡手術用のロボット型ハンドヘルド手術装置のような高度な装置の開発により、外科医の器用さが向上している。高い信頼性、正確性、患者の安全性の必要性から、多くの技術革新が行われてきた。例えば、2022年5月、CMR SurgicalはブラジルでVersius Surgical Robotic Systemを発売し、ラテンアメリカでのCMR Surgicalの発売をマークした。さらに、ラテンアメリカ全域の新興国は、ハンドヘルド手術機器メーカーに大きなチャンスをもたらしている。したがって、上記に挙げたすべての要因が市場成長に寄与している
予測期間中、ブラジルがラテンアメリカの一般外科用機器市場を支配する見込み
ブラジルは、肥満の増加や高血圧、脳卒中などの慢性疾患の増加により、予測期間を通じて市場全体を支配すると予想されている。これらの病気は外科的介入を必要とする
世界肥満連盟が発表したWorld Obesity Atlas 2022によると、2030年までにブラジルの成人人口の約30%(3人に1人)が肥満になると予想されている。2020年に発表された国民健康調査によると、2020年にはブラジル人の4人に1人が肥満であり、合計4,100万人以上を占める。2021年6月に発表されたWHOのデータによると、2021年にはすでに910万人の成人が太りすぎ、400万人以上が肥満と診断されている。このように、ブラジルでは肥満の有病率が増加していることから、外科手術用機器の需要が増加すると予想され、予測期間中の同国市場の成長を後押しすると期待されている
さらに、MA、提携、製品発売など、市場参入企業による主要な活動が市場の成長を押し上げると予想される。例えば、2021年10月、SpineGuard社は、政府規制当局であるANVISA(Agência Nacional de Vigilância Sanitária)から、ブラジルで同社のDSG(Dynamic Surgical Guidance)コネクト製品を販売する認可を受けた。同様に2020年10月、Ovescoはブラジル保健規制庁(Anvisa)から大腸・診断用全層切除装置(FTRD)の市場承認を取得した
このように、前述の要因はすべて、同国における同市場の成長を後押しすると予想される