マーケットトレンド の ラテンアメリカのエネルギー管理システム 産業
ブラジルがEMS市場で大きなシェアを占める
ブラジル政府は、スマートグリッドの開発に約2億米ドルの資金を提供すると発表した。また、2021年までに国全体にスマートメーターを配備する計画も発表した。前述の要因は、ブラジルが再生可能エネルギー発電に力を入れていることと相まって、ブラジルのスマートガスメーター市場を牽引すると予想される
ブラジルでは天然ガスへのニーズが高まり、パイプラインの建設が進んでいるため、公益事業部門は現在、モノのインターネットの利点を活用して、さまざまな事業でスマート・ガス・メーターの導入を進めている。スマート・ガス・メーター・システムは最も望ましい選択肢となり、現在では請求の正確性、リアルタイムのデータ監視、顧客サービスの向上を実現している
スマート・ガス・メーター市場は、ブラジルのスマート・メーター業界全体にとって有利な分野として機能しており、最近、この地域のバイオ燃料と天然ガス部門全体への堅調な製品展開によって、これまでにない利益がもたらされた。加えて、スマート・ガス・メーターのコンセプトは現在、サンパウロ、リオデジャネイロ、パラナ、アマゾナスなどブラジルの6つの州に導入されており、地元のプロバイダーが参加しているため、市場の成長を後押ししている
エネルは、その進出地域でスマートシティの実績を積み上げてきた。ラテンアメリカ地域全体のスマートシティプロジェクトの中には、300の自治体からなるブラジルのRede Cidade Digitalのように、ブロードバンドを一般市民が利用できるようにしようと努力しているものもある
ラテンアメリカで高まるエネルギー効率化の傾向
ラテンアメリカは、スマートエネルギーのグローバル化にとって巨大な潜在市場である。スマートエネルギー国際予測によると、2029年までに、この地域には8500万台以上のスマートメーターが配備される。ブラジル、アルゼンチン、メキシコ、コロンビア、チリ、ペルーといった国々が先頭を走っており、それまでに数百万台のスマートメーターが配備されるだろう。重要なのは、スマートグリッドの恩恵によって、エネルギー供給の効率と信頼性が大幅に向上し、すべての人に公平にエネルギーが分配されるようになる場所であることだ
同時に、この地域が直面する独特の障害もある。地域エネルギーの仲介、分散型発電と蓄電、マイクログリッド、電気自動車もまた、ラタムにとって大きなチャンスである。上に挙げた問題に対処する技術への投資は、これらの進歩を取り入れたスマート・エネルギー移行の基盤となり、実現するものでもある
この地域では都市化と経済成長が進み、エネルギー・サービスとインフラに対するニーズが高まっている。その結果、この地域の町は、都市計画の初期段階から、また既存のインフラを拡張する際にも、再生可能エネルギーを統合する選択肢を持ち、地元で利用可能な大規模な再生可能資源を活用できるようになっている。例えば、人口約680万人のサンティアゴ・デ・チリは、ラテンアメリカの主要都市のひとつで、この地域のエネルギー革命を推進している。同市は、公共交通機関に電気バスを導入することを強力に推進している