マーケットトレンド の 大型LNG基地 産業
再ガス化LNGターミナルが市場を支配する
- 2021年には、日本、韓国、中国、スペインがLNG再ガス化ターミナルの大容量で市場を独占した。2021年の日本のLNG再ガス化能力は年間2億1,140万トンで世界一である。
- 2021年の欧州の天然ガス総消費量は4,120億立方メートルで、2020年比で4%(170億立方メートル)増加した。2021年、EUは天然ガス総消費量の24%をLNGで輸入し、残りは主にロシア、ノルウェー、英国、アルジェリアからのパイプラインで輸入した。
- さらに、2022年2月には、欧州で21のターミナルが稼動しており、合計の再ガス化能力は160bcm/年、合計の貯蔵能力は765万m3のLNGであった。
- 欧州ではさらに5つのプロジェクト(既存ターミナルの拡張を含む)が建設中で、全体で19.5bcm/年の再ガス化能力が追加される。このように、上記のプロジェクトと欧州におけるLNG消費量の増加により、LNG再ガス化ターミナル分野は予測期間中に成長すると予想される。
- 特に電力セクターにおける天然ガス需要の増加に伴い、予測期間中により多くの大規模LNGが試運転されることが予想される。
アジア太平洋地域が市場を支配する
- 2021年、BP World Energy Reviewによると、この地域は世界のLNG輸入能力の72%を占めている。都市化と急速な経済成長に加え、新たなLNG再ガス化ターミナルの建設が重要な役割を果たしている。
- 2021年のアジア太平洋地域のLNG輸入量は3,718億立方メートルに達した。年間成長率は7.7%で、輸入量は今後も増加すると予想され、その結果、予測期間中に大規模なLNGターミナルの需要が生まれるだろう。
- 中国は24基のLNGターミナルを建設中で、総容量は年間8,500万トンである。また、シンガポールを拠点とするアトランティック、ガルフ、パシフィック社は、2024年までにインドで初の液化天然ガス港の開設を目指しているが、候補地として同国南部のほか、他の場所も検討している。
- このように、今後予定されているLNGターミナル・プロジェクトとLNG輸入能力の増加により、この地域は予測期間中に市場を支配すると予想される。