マーケットトレンド の カザフスタンの石油とガスの下流 産業
石油精製部門は大幅な成長が見込まれる
- カザフスタンは中央アジア最大の経済大国で、1,800万人以上の人々が暮らしている。石炭、石油、天然ガス、ウランに恵まれている。カザフスタンでは近年、探鉱・生産活動が大きく伸びている。
- 2021年、同国の製油所日産処理量は391千バレルに達し、2015年の342千バレルに比べ14.33%増加した。
- カザフスタンの主要輸出油種はカスピ海パイプライン・コンソーシアム(CPC)ブレンドである。CPCブレンドはAPIが45.3°の軽質原油で、硫黄分が0.56%のスイート原油であり、ガソリンと軽質留分の収率が高いため価値が高い。CPCブレンドの大半はテンギズ油田から生産される。
- 2022年9月、ボラト・アクチュラコフ・エネルギー相は、シムケントにある既存の製油所を年産900万トンまで拡張する計画を発表した。
- 2022年11月、カザフスタン政府はウリタウ地域の開発に29億米ドルを投資する計画を発表した。新しい開発計画によると、政府は2022年から2026年の間に、ジェズカズガン町に100万トンの能力を持つ新しい製油所を建設することを目指している。
- 製油所とは別に、開発計画には2026年までに同地域で実施される16の小規模産業プロジェクトも含まれており、その生産能力は100万トンである。これらのプロジェクトの総事業費は約16億米ドルである。同国の石油精製能力は、製油所の拡張と精製油需要の増加により、予測期間中に若干の成長が見込まれる。
- こうした動きから、予測期間中、石油精製部門がカザフの石油・ガス下流市場を支配すると予想される。