マーケットトレンド の 日本ファシリティマネジメント 産業
大きな成長率を示す統合FM
- 複数の業界が、単一のFMアウトソーシング・モデルを利用することから、すべての顧客のコア・ニーズを大規模に満たすことができる統合サービス・モデルへと変貌を遂げつつあり、市場ではパラダイム・シフトが起きている。加えて、より新しいテクノロジーが組織の働き方を変革する中、統合ファシリティ・マネジメントは、スマートな建物や職場環境を実現する鍵となっている
- 様々なベンダーにとって、IFMは合理的で効率的な作業とタスク管理のために存在してきた。このコンセプトは主に、独立した各関係者とすべてのタスクを何度も監督するのに比べ、こなさなければならない契約、チーム、リソースの数を減らし、すべての管理関連タスクの単一の統合されたビューをもたらした
- IFMは、チームの効果的な管理、運用コストの削減、要求への迅速な対応、従業員のダウンタイムの削減、全体像への集中につながる可視性の向上を提供する。また、IFMサービス・プロバイダーを利用すれば、複数のサイトやサービスにまたがる大規模な変更の実施もはるかに容易になる
- 日本市場のトレンドは、単一サービスからバンドル・サービスへ、さらに統合ファシリティ・マネジメント・アプローチへと進んでいる。これにより、提供されるサービスの幅が広がり、契約期間が長期化することで、付加価値が高まり、品質向上と規模の経済が促進される。また、専門知識が必要とされるアウトソーシング・サービスの需要も高まっている
- さらに、さまざまなベンダーがさまざまな契約を通じて事業を拡大している。例えば、日本管財株式会社は2022年4月、株式会社JTBアセットマネジメントの株式の40%を取得する株式譲渡契約を締結した。日本管財は2022年4月、JTBアセットマネジメントの株式40%を取得する株式譲渡契約を締結した
商業エンドユーザー部門が大きなシェアを占めると予想される
- 商業セグメントは、日本の施設管理市場で高いシェアを占める顕著なセグメントの1つである。COVID-19パンデミック後の日本の回復力あるGDP成長は、調査対象市場にプラスの影響を与えると予想される。商業分野の成長は、日本の急速なインフラ整備とホテル、小売店、ショッピングモール、オフィスビルに対する需要の高まりに起因している
- 商業部門は、製造業、IT・通信業、金融・保険業、不動産業、その他サービス業などのオフィスビルを対象としている。日本全体におけるITセクターの増加は、施設管理サービスとともに商業セクターのさらなる拡大を可能にするだろう
- 例えば、通信事業者は日本での5G展開に注力しており、この地域の施設管理部門に大きなビジネスチャンスをもたらすだろう。例えば、2022年4月、ソフトバンクは日本における5Gネットワークのさらなる強化を目指し、5G基地局を開発するために約2億8,200万米ドルを借り入れた。ソフトバンクによれば、2022年3月末には日本の人口の90%を5Gネットワークでカバーする予定だ
- さらに、日本の商業分野で行われている開発プロジェクトの大半は日本が占めている。さらに、2021年7月に開催された東京オリンピックでは、154億という巨額の投資が行われ、オックスフォード大学の研究者の調査によれば、史上最も高額な夏の大会となった
- 6万8000人収容の国立競技場をはじめ、30億米ドルを投じた7つの競技会場や、25の施設の改修など、多くの開発が行われ、建設業界は東京五輪の恩恵を受けた。さらに、COVID-19パンデミック時の商業部門の建設停止から急速に回復しつつあり、調査対象市場の成長を牽引している