マーケットトレンド の ジャム、ゼリー、保存食 産業
クリーンラベル、低糖・低脂肪ジャム・ゼリーの需要が高まる
通常のジャムやゼリーには大量の砂糖が含まれており、保存性や味、口当たりを良くしている。しかし、健康への懸念が高まるにつれ、砂糖は人工甘味料や濃縮果実など他の代替品に置き換えられ、低糖分や砂糖不使用のジャムや保存食が作られるようになっている。2023年現在、世界の消費者の間で最も好まれている甘味料は蜂蜜で68%、次いでショ糖(46%)、ステビア(26%)、ココナッツシュガー(26%)となっている。また、世界の消費者の79%は、ジャムや保存食を含め、砂糖の少ない製品の方が砂糖たっぷりの製品よりも健康的だと考えている
低炭水化物・低脂肪食がトレンドとなる中、消費者は砂糖や脂肪分を減らしたジャムやゼリーのような、よりヘルシーでおいしい便利な食品を選ぶようになっている。さらに、ほとんどの消費者は人工的な保存料や添加物を含まないフルーツ・スプレッドを求めている。こうした人工的な香料や添加物を使い続けると、次第に長期的な健康への悪影響につながる可能性があるからだ。したがって、この要因は、ゼロカロリー甘味料と天然保存料を配合した高品質の製品で市場での存在感を確立する企業にとって成長機会を意味する
北米が市場を支配する見込み
便利な食品への需要の高まりが、北米のジャム、ゼリー、保存食市場を後押ししている。北米のジャム、ゼリー、保存食メーカーは、熟した果物や半熟の果物、ペクチンのような砂糖の代替品を使用して、製品をよりカラフルで美味しくしている。北米では、健康的で栄養価が高く、革新的で有機的に生産されたジャム、ゼリー、保存食への需要が高まっている。また最近では、通常の甘いジャム、ゼリー、保存食から、甘くてスパイシー、甘くてスモーキー、甘くてピリッと辛いなど、他のバリエーションへのシフトも進んでいる
北米の可処分所得の増加も、ジャム、ゼリー、保存食の需要増加の主な要因のひとつである。可処分所得が高いため、消費者はジャムや保存食を含む高品質または職人的な食品により多くの出費を惜しまない。さらに、消費者の健康意識の高まりが、オーガニックのジャム、ゼリー、マーマレード、保存食の需要を高めている。2022年現在、米国の消費者の約31%が、従来生産品よりもオーガニック製品の購入を好んでいる