マーケットトレンド の イラク石油とガス 産業
川上部門が市場を支配
- 2019年、中国石油工程建設集団(CPECC)は、イラクの西クルナ油田で石油生産中にガスを抽出するために使用されている設備を近代化するために、1億2100万米ドルのエンジニアリング契約を受注した。
- ルメイラ油田は世界最大級の油田である。180億バレルの石油が埋蔵されていると予想されている。2019年現在、BP、中国石油総公司、イラク国営SOMOなどの企業が、1日あたり約110万バレルと推定される原油を採掘している。
- 同国の天然ガス生産量は、2017年の石油換算870万トンから、2018年には同28.4%増の1120万トンと大幅に増加した。生産量の増加は、国内のガス田への投資に起因する。
- イラクには在来型の油田が多く、石油・ガスの生産、つまり上流部門がイラクの石油・ガス市場で最も重要な役割を果たすと予想される。
石油・ガスセクターの今後のプロジェクトが市場を牽引
- 南部の都市カルバラにある新しい製油所は、2022年に操業を開始し、日産15万バレルの生産能力を持つ予定である。2019年、製油所は建設中である。
- パイプラインは、BP PLCとEni SPAが湾岸を通るイラク南部の輸出用に2本の海底石油パイプラインを建設する4億米ドルの契約が提案されている。この契約には、ホール・アル・アマヤ・ターミナルに原油パイプラインを輸送する老朽パイプラインの交換も含まれる。
- 設計、入札評価、本契約の入札段階における石油プロジェクトの金額も、ここ数年で増加している。国内の政治的不安定が減少するにつれ、プロジェクトの価値と投資家が負うリスクは劇的に増加している。
- 石油生産量は、2015年の350万バレル/日から2020年初頭には440万バレル/日に増加した。予測期間中、石油生産量はさらに増加すると予想される。同国は原油の輸出を通じて利益の大半を得ている。
- 従って、全国的な石油生産と精製活動の増加に伴い、石油・ガスは予測期間中に大幅な急増を目撃することが予想される。